呪いの博物誌 (Esoterica selection)

著者 :
  • 学研
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054020795

作品紹介・あらすじ

丑の刻参りから人体秘薬の作製法まで、古今の文献を博捜してグロテスクな呪術を渉猟する究極のデモノロジー百科。

感想・レビュー・書評

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  • 著者はこの本を「人間の愚行の博物誌」と呼んでますが、これをそのままの意味にとってはいけません。著者は呪法を人間や社会にとっての、必要悪的な安全弁のひとつであると論じています。人が己の闇と対峙するための方法としての呪術、今の人が忘れがちな、しかし決して目を背けてはならない心の闇を覗くきっかけとして本書をおすすめします。

  • おどろおどろしく生々しい呪いの事例が挙げられているけれど、それが言いたい本ではない。むしろ異界=外部との交感こそが呪いの本質であることを述べている、一読すると事例に引きずられがちだけれど、その内容をよく噛み締めるべき著作だと思う。後半部に多く頷けるところが多かった。引用した部分は、女陰をのぞくという言葉の強さにインパクトがありそうだけれど、これはラスコー以来人間の文化的営みの原点とも言えること。

  • 人類は処理しきれない怒りや悲しみといった心の奥のドロドロを、呪いや
    まじないでガス抜きをしてきた。丑の刻参りから人体秘薬の作製法まで、
    古今の文献を博捜してひたすらグロテスクな呪術を紹介する、究極の
    日本呪術百科。

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著者プロフィール

1952年北海道生まれ。作家・宗教研究家。中央大学文学部卒。雑誌・書籍編集者を経たのち、宗教を軸とした歴史・思想・文化に関する著述活動を行う。東洋の神秘思想、近代新宗教におけるカルト的教義と運動に関する著作を数多く手がけている。主な著書に『安倍晴明「簠簋内伝」現代語訳総解説』(戎光祥出版)、『アマテラス: 真の原像を探る』『役小角読本』(以上、原書房)、『天皇の秘教』「エソテリカ」シリーズ(以上、学研プラス)などがある。

「2021年 『偽史の帝国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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