夏服を着た女たち

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061129818

感想・レビュー・書評

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  • 真壁和裕先生(総合科学部環境共生コース)ご推薦

    このアーウィン・ショーの短編集は大学1年のときの英語の教科書だった。前期試験の問題は表題作の「夏服を着た女たち」で,後期試験では「ストロベリー・アイスクリーム・ソーダ」が出題された。そのせいか,常盤新平訳を読む際にも,私にはこの二つの話にはどこかスイート&ビターな青春期特有の思いがついて回る。NYを舞台にした都会的で洒落た雰囲気の「夏服を…」は,授業期間中にクラスの男女の間で大きく評価が分かれた。男子学生の多くは主人公に賛同したのに対し,クラスに1割しかいなかった女子学生たちはみな主人公に極めて批判的だった。私も賛同したクチで,当時は「一緒にこの話に共感してくれる女友達がいたらなあ」と思っていたほどだったが,現在までにそういう女性に出会えたことはない。今の学生たちは,果たしてどう感じるのだろうか。太平洋戦争より前に書かれたこの珠玉の短編集が21世紀の今日なおビビッドなリアリティを保ち続けていることを思うと,世代ギャップをつい感じてしまう今の学生においても,受け取り方は案外変わっていないかもしれない。ぜひ今の若者の感想を聞いてみたいものである。

  • 1984年頃。読む楽しさを知った本。

  • 図書館所蔵【933.7SH】

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著者プロフィール

1928年、東京に生まれる。明治大学文学部卒。作家、翻訳家。女子美術大学教授。はじめ批評家として文壇に登場し、演出、翻訳、小説、評伝と多彩な活動をする。代表作『ルクレツィア・ボルジア』『メディチ家の人びと』『メディチ家の滅亡』(以上、評伝)『おお季節よ城よ』(小説)など多数。今年から、選集「中田耕治コレレクション」(青弓社)が出版される。翻訳家としては、アイラ・レヴィン『死の接吻』『スライヴァー』、クライヴ・パーカー『ダムネーション・ゲーム』、アナイス・ニン『北回帰線からの手紙』(深田甫と共訳)ほか多数。

「1992年 『結婚まで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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