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- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061399518
作品紹介・あらすじ
ある日、突如として愛犬に噛みつかれ、親しかった同僚からは腫れ物扱いをされ、結婚を誓った恋人までもが自分のことを忘れてしまう。
ありふれた、しかし満ち足りた生活を送っていたはずの塾講師・赤羽翼の生活は、ノーウェアマン症候群――罹患者と接触した人物は、彼との記憶をいつしかすべて失ってしまう――によって一変する!
果てなき孤独と一筋の光をめぐる堂々たる物語を紡ぎ上げ、星海社FICTIONS新人賞を3年ぶりに制した驚異のストーリーテラー&ページターナー、朝倉ユキト。ここに鮮烈デビュー。
感想・レビュー・書評
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“ノーウェアマン” どこにもいない男
罹患者と接触した人物は、彼との記憶をいつしかすべて失ってしまう“ノーウェアマン症候群”
ウイルスによって奇病に感染し、恋人にも同僚にも家族にも忘れられ居場所をなくした主人公の辿り着く先は。
自分を覚えてもらえないということは人との関係を築けないということ。
恋人と暮らす家に帰ると不審者扱いされ、職場では籍はあるのに記憶にないという不気味さから腫れ物扱いされ、治療のためにかかった医者は記憶が残せないため治療できないという。どんなに親しくなっても次に会った時には初めましてと言われる絶望。
誰にも認識されないということはすなわち“そこにいない”のと同じ。
そんな孤独と絶望の中で一筋の希望を見つけるが・・・
希望を見つけてはまた絶望に突き落とされるストーリー展開にページをめくる手が止まりませんでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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