飛ぶ教室 (講談社青い鳥文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061473676

作品紹介・あらすじ

先生が大好きな生徒、生徒を心から愛する先生。学校でまきおこるさまざまな事件をとおして、友情と正義と勇気のたいせつさを、身にしみて教えてくれます。E・ケストナーが人生の真実を教える、血もなみだもある、あたたかいお話。

感想・レビュー・書評

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  • 初めて読んだのは小学生か中学生の時。そのときはマルチン・ターラーの健気さと正義先生の優しさに感動した。
    他のエピソードはすっかり忘れていたけど、珠玉のエピソードがこんなにあったとは。
    大人になった今では正義先生と禁煙先生の友情がいいなぁ。

  • これがはじめて読んだケストナー本。翻訳もこの人だったので、あの素敵な前書きだけは高橋健二よりも山口四郎がなじむ。

  • 寄宿学校で暮らす少年達のはなし。
    ささいなことも少年達にとっては大きな事件で冒険です。
    一生懸命に生きている彼らを
    まわりの大人達が常識や規則でしばってしまうのはかなしいしつまらない。

    だから子どもの気持ちがわかる大人ってすてきだと思う。
    何気ないことでも、大人の言動が子どものこと傷つけたり、逆に勇気を与えたり、
    その後の人生にすごく影響するってこともあると思うし。
    禁煙さんと正義先生みたいな大人に出会いたかったなー。
    そんでわたしもそういう大人になるんだー

  • 読んで良かったなぁとしみじみ思いました。
    愛すべき人々と出会えました。

  • いかに深く悲しむか、が大事。

    中学生の寄宿学校を舞台に、さまざまな境遇の少年たちの友情、理解ある大人との交流が描かれている。親に見捨てられたり、親に愛されているのにお金がなくて帰省できなかったり、悲しいけれど受け入れなければならない現実を、明るく、でも読者の心にしみいるタッチで描写している。語りかけるような訳文も秀逸。現実から目を背けず、こんな風に子どもに語りかけられる大人は、素敵だ。

  • 読んでいないことがずっとコンプレックスだったので、面白くなさそうという先入観に抗いつつ読んでみた。ふむ。面白いことは面白い。さすが古典的名作。
    しかし、それはこの作品の当時の価値であって、現代的な価値ではない、と思ってしまった。あるいは、読み手が20代までか。まもなく50歳というタイミングでは遅すぎたのかもしれない。

  • 正義先生と禁煙さん。子どもたちに本当に慕われ尊敬される人とはああいうひとなんだな!

  • ドイツの寄宿学校もの。
    少年たちの学校生活とクリスマス。

    少年たちに、それぞれ個性があってなかよくわいわいバカやったりしてるのがたのしい。正義先生と禁煙さんの大人サイドもいい。こんな学校楽しいだろうな。

    新訳がいっぱいでてるので、読み比べたい。

  • 初めてこの作品を読んだのは、おそらく小学校2年生。
    内容を全く覚えていなかったにも関わらず、タイトルと親しみだけはずっと心に残っていました。
    夏に描かれる、クリスマス前の寄宿学校、少年達の等身大の物語。
    この作品はナチス政権下で書かれたのだそうで、それだけに、賢さを伴わない〜の一文に込められた想いを考えずにはいられません。
    ほんの小さな子供の頃、それから大人になってからと、2回は読みたい名作です。
    …ところでこれは完訳なのか違うのか、それだけが気になります…

  • 窓枠から窓枠を渡り歩く部分や、「飛ぶ教室」の劇の内容は何となく記憶にある。

    クロイツカム先生とその息子の生真面目なやり取りが笑えた。

    5人の子供たちはやんちゃだけれど、みんな素晴らしい子供たち。
    力があって友達思いのマチアスが一番好き。

    クリスマスを家族と一緒に過ごせない悲しみは、文化上いまいち分かりづらいはずなのだけれど、やるせなさが伝わってきた。
    キリスト教的ではあるけれど、いい話で、マルチンが最後まで言いたくなかったこと、正義先生がマルチンに汽車賃をくれたところは泣けた。

    禁煙さんの
    「いちばんたいせつなことをわすれないように。」
    「きみたちの子どものころをわすれるな!」
    という言葉が一番印象的。
    小学生のころにしっかり読んでおきたかった。

    作者のまえがきとあとがきのありかたも面白かった。

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