七時間目の怪談授業 (講談社青い鳥文庫)

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  • 講談社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061486812

感想・レビュー・書評

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  • 呪いのメールが届いた携帯電話を先生に没収されてしまい、返してもらうために幽霊を怖いと思わせるための話をするお話

    小学5年生のはるかの携帯電話に、小学校入学前に亡くなったというサッちゃんの「呪いのメール」が届く
    9日以内に3人に転送しないと呪われてしまうらしい
    携帯電話を学校に持っていってはいけないけど、友達に相談するために持っていったら古田先生に見つかって没収されてしまう
    没収されたものは1ヶ月後にしか返してもらえないとなると、メールを転送することができない
    幽霊や呪いを怖くないという先生に「怖い」と思わせたら返してくれるというので、放課後に怪談をすることに
    果たして、先生を怖いと思わせることができたのか?


    確かに自分の小学生のときを思い返すに、怖い話とか心霊写真とかこっくりさんとか流行ってたよなーと思う
    遊び半分なわけだけれども、中には本当に信じてるっぽい子もいたりと、温度差はあったなぁ

    作中でも語られているけど、自称霊感が強い子というのも、今思えばかなり痛い子なんだよな
    そんな子の言い分を主観と客観に分けて完全には否定せずに、正論でぶっ叩く古田先生のスタイル嫌いじゃない(笑)


    「BISビブリオバトル部 幽霊なんて怖くない」で紹介されていたので読んでみたわけだけれども
    あんな紹介されたものだから、最後のところは結構泣ける
    怖くない幽霊やむしろいて欲しい幽霊もいたりね
    家族や大切な人を亡くした事のある人ほどぐっと来ると思う

  • 携帯に呪いのメールが届いたはるか。しかし、運悪く先生に没収されてしまった。返してくれるよう懇願する。すると、先生は自分に幽霊がいると思わせれば返却してくれるという。先生を怖がらせる為に、はるかは、友人と奮闘するが……。 *** 最初にひとつ。こちらの本は確かにこわい話がいくつかのっているが、純粋にこわい話ばかりが載っている怪談本とは異なる。こわい話に絡めて先生が教訓めいた話をするなど、どちらかと言えば、教育的な内容。こわい話が読みたい!という人には不向き。 呪いのメールを受け取ったはるかを中心とした人間模様を見ていく物語だった。最初は、生徒にこわい話をさせるくせに、聞いたあと幽霊は否定するし、理屈っぽいことを解説してちょっと嫌な先生だなと思っていたが、読み進めていくうちに徐々に先生の意図が読めてきた。先生は彼女達の『先生』であり、正しく導くのが仕事なのだなと。なんで、怪談授業という内容なのに、こんな風に言い聞かせのような内容だったり、友情について解くのかと思ったが、後書きを読んで非常に納得した。 こわい本としてではなく、人として大切なことを思い出すのに読むとよい一冊。

  • [ 内容 ]
    月曜日。
    羽田野はるかの携帯電話に呪いのメールが届いた。
    9日以内に3通送らないと、霊に呪われるという内容。
    不安でたまらないはるかはケータイを先生に没収されてしまった!
    メールを送れない、とあせるはるかに、幽霊がいると思わせたらケータイを返すと先生がいった。
    毎日放課後、みんなで怖い話をするが、日にちはどんどん過ぎていく!
    小学上級から。

    [ 目次 ]


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    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • ケータイに届く呪いのメール。没収されたケータイを取り返す為に先生相手に怖い話を続けなくてはならない、という一風変わったホラー?話。
    今時の階段はケータイなんだなあ…。幽霊も最先端をいくんですね。(何か違う)
    怪談どうこうより、友達とかそういうのが大事っていうテーマが好きです。しかし話される怪談はちょっと怖い…。主人公同様、ホラーきらいです。

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著者プロフィール

1978年大阪府生まれ。2004年、第2回ジュニア冒険小説大賞を受賞した『ねこまた妖怪伝』でデビュー。児童文学のほか、ミステリーや恋愛小説も執筆する。著書に、「2013年 文庫大賞」(啓文堂大賞 文庫部門)となった『ハルさん』、『初恋料理教室』『おなじ世界のどこかで』『淀川八景』『しあわせなハリネズミ』『涙をなくした君に』、『きみの傷跡』に連なる青春シリーズの『わたしの恋人』『ぼくの嘘』『ふたりの文化祭』などがある。

「2023年 『初恋写真』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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