ソシュールと言語学 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.27
  • (11)
  • (30)
  • (92)
  • (7)
  • (3)
本棚登録 : 608
感想 : 44
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061497634

作品紹介・あらすじ

現代思想の原点がここにある。コトバの本質を問う「ソシュール以後」の軌跡。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ことばを構成する音声と概念は本来別個のものであるにもかかわらず、結びつけられる。この背景をソシュールやその系譜の学者の主張を交えながら解説してくれる。
    構造主義的なアプローチによる言語学の力を信じている筆者の思いは伝わってくる。小難しく考えずに読むとおもしろい。

  • 言語学はソシュールの解説本を一冊読んだのみでまるで未知の領域だが、本著を読んだことで興味関心は鰻登り。
    ソシュールは構造主義の始まりの人と形容されるが実際は言語の「体系」について初めて踏み込んだ人。構造というよりも、体系の方が適している。
    彼の方法論はのちにレヴィ=ストロースに継承されるが、言語学における影響力も当然のことながら甚大。
    記号的要素と音声的要素が言葉を生み出す。
    言葉について考えれば考えるほど頭が迷宮に入り込む。

  • 前半は、ソシュールの『一般言語学講義』に見える諸概念やソシュールの学説を概説している。後半では、ソシュール以降の言語学を振り返り、各学説の功績と課題を指摘している。

  • 前半はそこそこ分かりやすかったが、第二章から置いてきぼりにされる感じであまり楽しんで読めなかった、、

  • ソシュールの言語学からその後に至るまでを書いた本。
    ソシュールの部分についてはとてもよく理解できた。その後の展開についてもなんとか理解できた気になったけども、最近の研究展開などにはついていけず。

    とは言え全てを理解できないことが本の評価にはつながらない。
    まずは肝と言えるソシュールの言語学をおさえられたので自分の中では満足でした。

  • ソシュールのことはもちろんだが、ソシュール以後の言語学者がどのようにソシュールの考えを取り入れたのかについても書かれていた。
    特にマルチネのコトバの経済性の原理の考え方が面白かった。
    また、構造主義言語学は、疑いようのない事実を立脚点とすることを重視し、事実に基づいて論証していくやり方であるが、この疑いようのない事実を人間の特徴から見出していたことに驚きつつ、でもよく考えたらそりゃそうだなぁと納得できたことに面白さがあった。
    これは、一般的に思考する上で参考になると思った。

  • フィニシアンとフィニシエ

  • 「共時態」ってよく聞くけどどういう事なのかよく分かっていなかった。ソシュールがこの概念に光を当てて言語学に与えた影響をある程度把握できた。

  • 350円購入2006-09-20

  • ソシュールは一般言語学の祖。そこから構造主義言語学が生まれたという。比較言語学と違い、普遍的な言語を研究するというのは難しそうである。

全44件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1957年福岡県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。
現在、名古屋大学教授。専門は言語学。
著書『言語学が好きになる本』『生成文法がわかる本』『日本語のしくみがわかる本』(以上、研究社)
『チョムスキー入門』『ソシュール入門』(以上、光文社新書)『言語世界地図』(新潮新書)ほか。
フジテレビのクイズ番組「タモリのジャポニカロゴス」に解説者としてレギュラー出演

「2009年 『変わる日本語その感性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

町田健の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヘミングウェイ
マーク・ピーター...
フランツ・カフカ
三島由紀夫
三島由紀夫
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×