日本霊異記(中) 全訳注 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061583368

作品紹介・あらすじ

日本霊異記(上・中・下)3巻は、日本最古の仏教説話集で、奈良末期に成った。全篇約120話が年代順に配列されており、この中巻の説話は、聖武天皇ごろの42話。第1話は長屋親王(ながやのおおきみ)(天武天皇の皇孫、太政大臣)の冤罪、服毒自殺事件だが、卑賤の僧を傷つけた罪の報いと説く。第3話では、九州に遺された武蔵国多摩郡(むさしのくにたまのごおり)の防人が、若妻を愛する余り、母親を殺害しようとして地獄に落ちる。この種の腥(なまぐさい)い強烈な因果応報談が多い。

感想・レビュー・書評

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  • この巻では、聖武天皇の時代の事が書かれています。

  • [ 内容 ]
    <上>
    日本霊異記は、日本最古の説話集。
    奈良末~平安初期に成立した。
    巻頭の第1話は、雄略天皇時代(5世紀)の奇談。
    以後約4世紀にわたる説話120篇ほど。
    記紀・万葉集だけを上代人の全容と信じていた者は、上代の半面を霊異記に見て驚愕する。
    霊異記の作者は、奈良西京の薬師寺景戒(きょうかい)。
    彼は悪行は必ず悪結果で報いられる、善行は好結果を生むと熱心に信じ、彼と同時代の説話、及び上代以来の説話に、その理法を見出そうとした。

    <中>
    日本霊異記(上・中・下)3巻は、日本最古の仏教説話集で、奈良末期に成った。
    全篇約120話が年代順に配列されており、この中巻の説話は、聖武天皇ごろの42話。
    第1話は長屋親王(ながやのおおきみ)(天武天皇の皇孫、太政大臣)の冤罪、服毒自殺事件だが、卑賤の僧を傷つけた罪の報いと説く。
    第3話では、九州に遺された武蔵国多摩郡(むさしのくにたまのごおり)の防人が、若妻を愛する余り、母親を殺害しようとして地獄に落ちる。
    この種の腥(なまぐさい)い強烈な因果応報談が多い。

    <下>
    日本霊異記(下)は、中巻の時代の後を受け、奈良時代末期稱徳天皇(764)から平安時代初頭嵯峨天皇(822)にわたる説話を載せる。
    全39話。
    凄惨激烈な血族間の政権争奪と権力闘争―その結果として、平城京から長岡京遷都、さらに平安京への再遷―の難世相が説話の隙ににじみ出ている。
    編者景戒という一人格の、艱難に苦吟した人生の告白が、烈々の句となり、深沈たる文章となって読者を魅きつけるのも(第38話)巻下の特色といえる。

    [ 目次 ]
    <上>


    <中>


    <下>


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


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