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- Amazon.co.jp ・本 (34ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061588875
作品紹介・あらすじ
『三国志』の英雄、曹操。その子曹植は武勇ばかりか豊かな詞藻に恵まれた名将。がその故にこそ兄(文帝)に疎まれ悲運を辿る。美しい詩賦に秘められた悲劇の武将の生涯を描く表題作を初め、唐朝中期、安史の乱の渦中に翻弄される詩人たち、王維、李白・杜甫。獄に繋がれ、或いは稚子を餓死させる、不幸の各々の形を描く。他に「白居易と元槙」、「聞一多評伝」等、中国文人の詩と人生を格調高く論ずる。
感想・レビュー・書評
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支那文学支那研究という分野の最後の光芒という感がある。どちらかと言えば軟系の文学を研究されてきたから、吉川幸次郎的なイデオロギーではない腰つきが柔らかい文章である。講演録もわかり良くて、聞一多という日本の与謝野鉄幹みたいな存在を初めて知ったことも喜びである。最後の「解説」に代えての著者の文章の最後は、直截だが深い息をついたような感慨がある。
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