- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061827660
感想・レビュー・書評
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今日の午後に届いた真梨幸子作品。判型は新書。
女史お得意の連携型連作短篇集で、それなりのボリュームがあるのだけど、
読み始めたら全く止められず、数時間で読了。読んじゃうんだよなぁ、この作家。
ここでいう聖地は、海外も含めたパワースポットを指す。
本来、人にパワーを与える筈の場所で起こる何らかの不幸・災難。
実にとんでもない設定ではあるのだけど、それが逆に圧倒的なリアリティを
醸し出しちゃうところが凄い。
・・・しかし、この作品も本当に後味が悪い(^^;)。
やはり真梨幸子の作品で知った「イヤミス」という新語は、この人にこそ
相応しいんじゃないかと本気で思う。
ただ、このイヤ~な感覚が、かなり病みつきになって来ちゃってる(^^;)。
気が付けば著作完全読破ももうすぐ。ハマるなぁ、これは。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初の方は良かったんだけれど、最後の2編はなあ。特に、ラストの一編はいらないんじゃないの?
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真梨さんにしては胸糞度低めで読みやすかった。
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パワースポットをキーワードにした連作短編集。
各話微妙に人物がリンクしているのですが、最後の話だけ突然作風がSFになって少し戸惑った。読み終わった後に前の話に登場した人物が書いた小説という設定の作中作だったのだと気づいたのですが、テーマからも外れてるし、流れぶった切りで浮いてる気がしました。話自体は面白かったけど、別にこの本に収録しなくてもよかったのでは…と思いました。
全体的に毒素は薄め。しかし「カンタベリー・テイルズ」の後味の悪さはさすが。偽警官やTV放送後の「ご冥福をお祈りします」などの有名な都市伝説が織り込まれているのも面白かった。 -
5話の短編からなる物語。それぞれが少しずつ繋がっています。微かなつながりですが、さっき読んだのになんだっけと前の話が思い出せないのは、年のせいか。いろんな伏線が張られ、ミスリードさせて混乱させる。
カンタベリーテイルズという編もあるように、カンタベリー物語のような仕立てになっている。 -
(収録作品)グリーンスリーブス/カンタベリー・テイルズ/ドッペルゲンガー/ジョン・ドゥ/シップ・オブ・セテウス
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短編それぞれ独立したストーリーになっているが、登場人物がリンクしていて、うすら恐ろしい話がとっても読みやすい文章で語られている。
パワースポットがパワーをもらえる場所なのか、パワーを奪われる場所なのか。 -
短編集でも、少しずつ登場人物がつながっているのがいい。パワースポットは必ずしもいいパワーをくれるのではないのかもね。「カンタベリー・テイルズ」が一番後味が悪くて良かった。それにしてもイヤーな感じの女性を書くのが本当にうまい。