紙の眼 (講談社ノベルス)

著者 : 大山尚利

• 講談社 (2013年9月5日発売)

作品紹介・あらすじ

通り魔事件にざわめく街に増殖する、目が描かれた貼り紙――郵便局に勤める「彼」は、ある朝、勤務先の入り口脇に眼の絵が描かれた貼り紙を見つける。その奇妙な貼り紙は、しだいに街中に増殖していくようだった。一方で、「彼」は日常生活を盗撮された写真を誰かから送りつけられるようになる。街で連続して起こる通り魔事件と、「彼」を苦しめる盗撮写真や貼り紙に描かれた眼とは関係があるのか――都市生活者の不安を浮遊感あふれる筆致で捉えた表題作ほか、書下ろし短編５編を収録。

感想・レビュー・書評

[館長さんの感想 · 2015年4月16日]

(収録作品)紙の眼／キューピッド／濡れた喪服／トペ・スイシーダ／鉄柱

著者プロフィール

1974年生まれ、東京都出身。和光大学人文学部文学科卒。2005年『チューイングボーン』で第12回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞。選考委員の林真里子氏から「まごうかたなき才能の持ち主である」と賞賛される。著書に『１ｇの巨人』『揺りかごの上で』（ともに双葉社刊）など。

「2013年 『紙の眼』 で使われていた紹介文から引用しています。」