- Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061831360
感想・レビュー・書評
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泣いた。
ミステリとして読むなら物足りない(普通に読んでいれば、飛鳥ちゃんよりもっと前に気づいてしまうだろうから)。
けれどこの作品の素晴らしさは飛鳥ちゃんの瞳をとおして語られる美しい札幌、および祐也さんの神聖さにあると思う。
祐也さんの四月の精っぷりはすごい。年の差カップル好きとしては机バンバン叩きまわりたいくらい萌えた。 -
高校時代に読んだ。史郎さんが好きだった。
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平積みになっていたためふと本屋で手に取った。
最近の話だと思って読みだしたら内容が若干レトロ。
でも、心打たれる良い話だった。
現代において読んでも遜色のない内容と瑞々しい表現力が織りなす世界感が好きでした。 -
これはミステリーですか?いいえ、文学作品です!
忘れた頃に図書館から予約本が届きましたよと連絡がき、まあ読んでみっかと手に取ったらなかなかに面白い。空き時間に少しずつ読んでいたら、楽しみにしていた新刊よりも続きが気になり、新刊をほっぽといて最後まで読んでしまった。
本文が終わり、解説のページに辿り着いたら身震いがした。これ、ミステリーとして括っちゃ勿体ない。ミステリーという色物ジャンルの一作として見てはいけない。文学作品でしょう。繊細な筆先や不確かな愛の奇跡等は、この作品のことを指すのではないかしら。裕也さんが史郎さんが、奈津子さんが順子が厚子さんが、確かに確かに、物語の中に生きている。
そして主人公の飛鳥ちゃん。世界中のみなしごよ幸せになれ、なんて言わない。だってこれは、「あしながおじさん」じゃなく、一人の意固地な女の子が、女性になるまでの軌跡だもの。 -
20091008読了。
3部作の第1作目。ずっと昔に3作目だけを読んだことがあり、読みたくてしようがなかった本のうちの1冊。案の定追い立てられるかのように読み終えました。 -
12月に待望の復刊予定。12月復刊本入手。コメントはそちらに記載。
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最近、単行本で復刊しました。
〜お薦めお返事〜
お薦め有り難うございます!私、この作家は本当にお薦めされるまで知らなくて、レビューを読んでスッカリと嵌まって、早速買って読んでいます。・・・といっても、崖の上の館シリーズの三部作、創元推理文庫の本ですね。三部作を本屋をはしごして手に入れました。まだ最初の部分しか読んでいないのですが、本当にこの物語は、ずっと昔に書かれたものなのかなぁ・・!と驚くくらい、違和感が無くて。いや、多少は違和感がやっぱりあるんですよ。誰かの日記を読んでいるような文体や、台詞が台詞っぽくないとか、言い回しがやっぱり古かったり。けれど、物語の持つ全体の雰囲気は、恩田陸や綾辻作品、に似ているなぁ・・・と思いました。しかも17作品しか出されていなくて、再販された本の出版社がブッキングって聞いたことない。このマイナーなのに良作の匂い。凄く気に入りました。作者がもう死去していて、世の中に現存している本は17冊、しかも何となく知る人ぞ知る、の雰囲気。その内ブワッと「佐々木丸美」ブーム到来とかならないだろうか・・・と思ってなりません。とりあえず、三部作を読み終わったら、残りの14冊をちょっとずつ取り寄せて、全部読破する、これが目標です。お薦め有り難うございました!>たもつ -
偽善者。
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直感的な表現をするならば「少女マンガ小説」とか。ささやかな幸せと小さな疑惑、やがて明かされる真相とは。雪降る街で静かに進行する、ミステリ風味のリリカルなアレです。この世界観は平成の世で読み返してみたら却って新鮮かも。