何でもない話 (講談社文庫 え 1-27)

著者 :
  • 講談社
3.31
  • (4)
  • (9)
  • (37)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 152
感想 : 13
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061835627

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • よかったです

  • 『沈黙』があまりに素晴らしかったので遠藤さんの他の作品を読んでみたくて中古本を買ってみたけどこっちはあんまり…。テーマが被るような話もあったり。
    一番よかったのは、短編『爪のない男』。
    話に無駄がなくて、小気味良いホラー。好き。

  • 何でもなくない!と、言いたくなるような話ばかり。

    短篇集で読みやすいです。

    解説で作者のあたたかい心を感じさせると書かれていたが、私にはあたたかさが感じられなかった。どの話もこわかった。

  • 何でもない話
    「尺八の音」「姉の秘密」はお気に入りの2編だ
    「尺八の音」:死刑囚の死刑執行は不意にやってくる その日を待つのは残酷だと書いてある。法務大臣が判を押せば執行される。だがしかし、死刑執行の日が決まっているとしたらどうだろう。その日を1日、1日待つ
    それは残酷を通り越し気が振れてしむかも知れない。死刑執行日は死刑囚自身に決めてもらっては如何なものか?90年後・・でも、200年後でも・・・・。生きる事、死ぬ意味をつくづく考えさせられました。

  •  表題の通り、今の日本になら日常茶飯事に起きているであろう些細な物事、しかしそれは本当にそれですまさられることなのか、あなたはどう思うか、という著者の問いかけというか、小説を通してのアイロニーにも近いユーモア。
     短編集です。

  • あれ、あんまり印象に残ってない…

  • 題名のとおり。
    何でもない話のオンパレード。
    遠藤周作にしては、こんな軽くてくだらない話が珍しいのではないだろうか。
    日常的な当たり前をユーモア溢れる流れでかかれている。
    本当に何でもない話。
    いや、だけど遠藤周作だからこそ何でもない話でも何かあるんじゃないかって思わされる話しもいくつかあった。
    果たして、遠藤周作は軽い気持ちで書いたのか、裏の何かを読者に求めているのか。
    そんなのを問われるような本だった。

  • >127
     そういう美しいものを見ると彼はかえって自分の枯れ果てた心を哀しく思った。

    >189
     あたしその時、どんな人だって背中に荷物をもってこの世を歩いてるんだよ、と答えたのを憶えている。

  • 080409(080410)

  • 「海と毒薬」とは一転して軽い感じの遠藤周作短編集。ホラーありユーモアありの日常生活をさりげなく彩る十篇。私的に「気の弱い男」と「知らぬが仏」がイチオシ。とくに「気の弱い男」の最後のシーンが感慨深い。彼ってこんな読みやすい作品もあるのねと驚かされる一品。

全13件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1923年東京に生まれる。母・郁は音楽家。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒。50~53年戦後最初のフランスへの留学生となる。55年「白い人」で芥川賞を、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞を、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞受賞。『沈黙』は、海外翻訳も多数。79年『キリストの誕生』で読売文学賞を、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。著書多数。


「2016年 『『沈黙』をめぐる短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

遠藤周作の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×