鬼恋童 (講談社文庫 あ 5-4)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061835818

感想・レビュー・書評

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  • 久々の再読。
    芸能あるいは工芸をモチーフにした耽美な短編5編。
    ところどころ、変に枝葉ばかり記憶に残っていて、
    肝心なストーリーを失念していた自分(泣)
    表題作は陶芸家と幻の茶碗の話。
    昔、初めて読んだときはボーッと読み過ごしてしまったのだが、
    実は収録作「阿修羅花伝」って「禽獣の門」の後日談だったのね。
    一連の事件を経て、素晴らしい舞台を務めた結果が巡り巡って……という(涙)
    で、怪談調ミステリ「闇絵黒髪」が今回は一番心に響きました。

  • 鬼恋童
    阿修羅花伝
    闇絵黒髪
    炎帝よ叫べ
    寝室のアダム、の5編。

    たったひとつのものに対する執着を捨てられない人たちの物語。

    本当にご無沙汰だった赤江瀑さん。
    この後ろ暗いストーリー… 親には、ちょっと知られたくないっていう、ね!

    耽美という言葉を知ったのは、この頃だったかなぁ、と思うと懐かしく…

    その人にとっての、たった一つの美に魅せられ、破滅へと堕ちていく者たちには特有の美しさがあり、それを描き続けた作家さんですよね。

  • 420
    萩焼の窯元に代々秘蔵されてきた古萩“白虎”。凶々しい伝説に包まれた名器が歴史の闇から浮かび上がった時、惨劇は始まった。表題作「鬼恋童」の焼物、「阿修羅花伝」の能面、「炎帝よ叫べ」の隈取り――その美に囚われた人達は、官能の暗い情動のままに破滅への道をひた走る。耽美派の鬼才が描く妖美世界。
    鬼恋童・阿修羅花伝・闇絵黒髪・炎帝よ叫べ・寝室のアダム

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  • この頃の表紙は辻村ジュサブローの人形。画像がないのがおしい。

  • 5つの短編に共通するのは、狂気とも言える執着心だ。
    執着の対象は、芸術品であったり、女性の毛髪であったりするのであるが、話は思わぬ方向へ。
    最初の2編は会話の京言葉の理解に神経が集中してしまった。
    後半の3編は面白い。

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著者プロフィール

1933年下関生。日本大学芸術学部中退。70年「ニジンスキーの手」で小説現代新人賞を受賞しデビュー。74年『オイディプスの刃』で角川小説賞、84年『海峡』『八雲が殺した』で泉鏡花文学賞。2012年没。

「2019年 『オイディプスの刃』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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