撃墜 中: 大韓航空機事件 (講談社文庫 や 2-16)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061849778

作品紹介・あらすじ

秘密の米軍レーダー記録を入手し、大韓航空007便は、アンカレッジ空港出発直後からすでに北に逸脱していたことが判明。"「ナブ」切り換えミス"という小さな操作ミスでも、269人の生命を奪い、世界を震撼させる大事件の引き金になりうるのである。スパイ説の内実を暴き、事件の真相を解明する第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 上巻がドキュメンタリータッチで大韓航空機撃墜事件を描いていたのに対して、中巻では、大韓航空機007便の航路逸脱の原因の検証に紙幅の多くが割かれている。なかなか難しい内容だが、事実を追求するプロセスを追体験でき、興味深い。

  • 本書は、1983年(昭和58年)に起きた大韓航空機撃墜事件をテーマに書かれたノンフィクション作品である

    著者は本事件について「情報戦争」と「高度技術システムの落とし穴」という2つのテーマからアプローチしている
    上巻が米ソ間の「情報戦争」からのアプローチであり、本巻は「高度技術システムの落とし穴」からのアプローチで、著者が提唱する「ナブ切替ミス」説に関する技術的考察について説明している
    つまるところ、「どんな高度なシステムであっても、手順ミスは起こりうるし、どうすればそういったヒューマンエラーを失くすことができるのか」ということを考察するのが大切である、という点に尽きると思う

    ただ、本書は事件後1年程度で書かれたものである
    結論が出ていない状態のため、著者の自説による技術的考察が長々と書かれていて、正直蛇足っぽい

    著者は「通常3年、5年、10年といった時間をおいてから検証して書くのがよい」として、実際、事故原因が解明もしくは結論付けられてから著作を書く方が良いと述べている
    にもかかわらず、著者が本作を急いだのは、
    ・米ソの緊張関係から、時間をおいたところで確定的新事実が出てこない
    ・事件の内実を知りたいと思う人々の強い願望に対し応えたい
    との考えから書かれたものである。
    そのため、著者の自説について延々と述べられているのは仕方がないのかもしれない

    読書状況 読書時間180分、ページ数460ページ

  • この作家の作品に対する飽く無き真実への追求には感心
    する、前回読んだ零戦燃ゆにしても徹底的に調査確認
    しながら執筆している、ちょっと難しい時もあるが、
    流石と言う他無い、昔読んだ本が何だか題名を忘れて
    しまったが、探して読み直してみたい。

  • (1994.06.12読了)(1991.09.15購入)
    大韓航空機事件
    (「BOOK」データベースより)amazon
    秘密の米軍レーダー記録を入手し、大韓航空007便は、アンカレッジ空港出発直後からすでに北に逸脱していたことが判明。“「ナブ」切り換えミス”という小さな操作ミスでも、269人の生命を奪い、世界を震撼させる大事件の引き金になりうるのである。スパイ説の内実を暴き、事件の真相を解明する第二弾。

    ☆関連図書(既読)
    「撃墜(上)」柳田邦男著、講談社文庫、1991.08.15

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著者プロフィール

講談社ノンフィクション賞受賞作『ガン回廊の朝』(講談社文庫)

「2017年 『人の心に贈り物を残していく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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