ジェットエンジンに取り憑かれた男 (講談社文庫 ま 25-1)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061852044

感想・レビュー・書評

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  • ジェットエンジンに興味がある訳じゃないけど、製造業の末端で働く者としては興味深い話ばかり。
    今で言うとブラック企業的な内容。
    ただそこには、働く者の意地とプライドを垣間見る!現在私たちが安穏として生きていけるのは、先人の汗と涙の結晶の賜物である技術を残してくれたから。それにあぐらをかいている身が恥ずかしい

  • 戦前より国産ジェットエンジンの開発が進んでいたであろうことは、「橘花」という飛行機が存在したことより明らかであるが、メッサーシュミット Me262のような確固たる技術ではなかったことは、量産でなかったことからおぼろげにそう思っていた。本書は、そのエンジン「ネ20」から始まり、多くのジェットエンジンを国内で手がけるようになった日本の技術屋物語である。

    敗戦による技術研究・開発凍結による停滞を乗り越え、今日にいたるまで克明に描かれている。中心がIHIの技術陣になっているので今日の勇姿をHPから除かれるのも一興であろう。

    http://www.ihi.co.jp/ihi/products/products_02.html

    技術は、ヒトが開発するものだということをつくづく考えさせられる一冊である。

  • エンジニアの苦悩と、成長の歴史。エンジニアを自負する人は必読かな。戦前〜近代のジェットエンジンの変遷に興味がある人も是非。

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著者プロフィール

前間 孝則(まえま・たかのり)
ノンフィクション作家。1946年生まれ。石川島播磨重工の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に20余年従事。退職後、日本の近現代の産業・技術・文化史の執筆に取り組む。主な著書に『技術者たちの敗戦』『悲劇の発動機「誉」』『戦艦大和誕生』『日本のピアノ100年』(岩野裕一との共著)『満州航空の全貌』(いずれも草思社)、『YS-11』『マン・マシンの昭和伝説』(いずれも講談社)、『弾丸列車』(実業之日本社)、『新幹線を航空機に変えた男たち』『日本の名機をつくったサムライたち』(いずれもさくら舎)、『飛翔への挑戦』『ホンダジェット』(いずれも新潮社)など。

「2020年 『文庫 富嶽 下 幻の超大型米本土爆撃機』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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