- Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061963658
作品紹介・あらすじ
第二次世界大戦中のドイツ占領下のリヨンで、友人の神学生をナチの拷問にゆだねるサディスティックな青年に託して、西洋思想の原罪的宿命、善と悪の対立を追求した「白い人」(芥川賞)、汎神論的風土に生きる日本人にとっての、キリスト教の神の意味を問う「黄色い人」の他、「アデンまで」「学生」を収めた遠藤文学の全てのモチーフを包含する初期作品集。
感想・レビュー・書評
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案外deepでした。ナチの拷問を受ける側と拷問する側の対比は、何とも言えない読後感を醸す。宗教とか、神の存在を考えさせられる。
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沈黙の前に読んでたら、もっと面白く感じたかな。または理解できなかったか。
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白人から見た日本人という人間の不思議さについて。
宗教色が非常に濃い。確か筆者自身もクリスチャンだったはず
文章はねちっこい系。 -
遠藤さんのはなぜか外国文学を読んでる
気分になります。 -
遠藤周作さん特有の、キリスト教がテーマです。
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遠藤周作さんの初期の作品で、確か「白い人」で芥川賞を受賞したらしい
遠藤周作さんの作品には宗教的な「神」という命題を常に感じる。
「白い人」では、主人公の母親や神学生などキリスト教の戒律を厳しく守る人に反発する姿を描いたり、
「黄色い人」では、信仰を持たない日本人の「神を持たない日本人の精神的な悲惨、ないし醜悪を描くこと」その姿勢が見られる。
そういう視点を持つと、興味深い。
『海と毒薬』という作品ではこのテーマが深められているらしい。見てみようと思う^^
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1995.4.17
難しくてよくわからなかった。 -
私が本好きになったきっかけの作品。人間の本質に迫った快作。今でも時々読みます。