- Amazon.co.jp ・本 (502ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061975859
作品紹介・あらすじ
莫大な財産を相続した天涯孤独の娘ミリーは病身で早死の運命を予感している。取材に来たイギリスの記者デンシャーに好意を持つが、残り少ない余命を人生体験を極めるために費すべく、ヨーロッパへ向けて旅立つ。二十世紀文学の源流をなすといっても過言ではないアメリカの巨匠ヘンリー・ジェイムズの円熟期の傑作。
感想・レビュー・書評
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ヘンリー ジェイムズは不安なムードを醸し出すのがとっても上手い❗️そしてある人物が別の人物と係わる事によって生じる化学反応。何気ない日常にうっすら潜む不安‥‥どういう展開になるか続きがとても気になる。
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上巻はなかなか話が進まない感じ。周辺を描写することで心理を浮き上がらせるかんじがするので、少々読みづらい。けど、見えるものと見えないもの、表と裏の二面性というような面白さがあるので、読みがいはあると思う。
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2010/3/11購入
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相当よくできた教養小説。
ものごとが進んでいくさまの描写が躍動的でリアリティがある。
パーティや対話といった場を、恋愛など人間関係を動かすものとして、
発言や行動といった目に見えるものよりも、むしろその下にある互いの意識の流れのようなものをよくとらえている。 -
挫折中。ヒューマンドラマ、かな。
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ヘンリー・ジェイムズはイギリスぐらしが長いとはいえ、一応アメリカ人なので、ここに分類しました。アメリカの大富豪の愛娘だが、病弱で早逝を予感させるミリー。彼女を利用しようとたくらむ、貧しいが激しく愛し合う恋人たち。しかし、親しくすごしていくうちに、たちのぼる罪の意識はこの三人を思いもよらぬ方向に押し流してゆく。心理小説の傑作。