- Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061981881
作品紹介・あらすじ
ピンポーン、まほうのちからで、もちもちのおだんご、できあがり。母と娘が手と心をかさねるお月見の夜。一年生から。
感想・レビュー・書評
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講談社の「どうわがいっぱい」シリーズは、小学一年生から対象にした、初めてひとりで読むのにも適した、大きくて読みやすい文体と(少ない漢字は全て振り仮名つき)、物語の味わいを更に想像力で補ってくれる、絵の多さが特徴的です。
夕焼けの川原をおかあさんと一緒に帰りながら、今日あったことをとりとめも無く話したり、なぞなぞを出したりと、そんなささやかなやり取りに幸せを噛みしめている、女の子「みなみ」は、ある時、おかあさんの手に注目するようになります。
その、少しかさかさしていても、温かくて柔らかい手は、時には子どもにとって初めて見るような奇跡を起こしてくれることから、まるで魔法のような印象を持たせてくれますが、それはおかあさんに限らず、誰もが持つことができることをそっと教えてくれた、そんな魅力にこそ、実はおかあさんの懐の深さがあるのかもしれないと感じられました。
また、それと共に、おかあさんだって一人の人間なんだよということを、本書ならではの形で気付かせてくれたことには、まるで『おかあさん』という別の存在がそこにあるような、子どもを愛しく思うあまりに魔法がかかってしまった、そんな子どもへの思いに支えられて、ここまで来たことを実感させられた、おかあさんへのエールとも思えた展開に、子どもだけではなくおかあさんの心も、まるでお互いに手を繋いでいるような優しい温かさで満たされるようであり、それは終盤の、家よりも大きなすすきが二本、お互いに寄り添い合っている、長谷川義史さんの絵からも感じられた、親子の見えない絆の深さを、目に見えるものとして教えてくれたようにも思われました。
そして、すすきが登場したり、物語の大部分が母娘一緒に取り組む、素朴で楽しいお団子作りであったりということからも予想できるように、本書はお月見の時期に読むのが、ぴったりな内容なのですが、まはら三桃さんの「作者からみなさんへ」に書かれていた、『こんど、ぎゅっと さわって みてね』に込められた、おかあさんならではの手の素晴らしさに、改めて思いを馳せてみるのもいいのではないかと感じ、明日は母の日ということで読んでみました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
福岡県出身絵本作家さんのイベントがあり、登壇される予定のまはら三桃さんの本を探してこちらをお取り寄せ。
どうわがいっぱいシリーズ。ひらがなが多くふりがなもついている。創作文学をひとりで読む段階への子どもたちむけとのこと。長谷川義史さんのカラーと白黒の挿絵が左、文が右の構成。
見開き最初のページに「おかあさんの手はいそがしいですね」という作者さんからのコメントあり。じょさんしのおかあさんと、ゆうがたのかえりみちのおしゃべり、おやすみのひにおつきみのおだんごつくり、おかあさんのおしごとばなしをきくじかん。おかあさんとじぶんの手を見て、まめをなでたりつないだり。「あったかくって、やわらかい」母の手を想いだしました。今月29日は十五夜のようです。 -
大きな事件などはないけど、お母さんと女の子のやりとりに、いつの間にか引き込まれていく。
ラストは、「はじめて赤ちゃんを抱っこしたとき、お母さんも生まれる」というくだりに、納得。
親もだんだん親になっていくもんなんだよねーって。 -
お二人とも初産だったのね。
そんなことを考えてしまうのはズレているのだけど。
初心者マークのおかあさん。
誰もが簡単におかあさんになれるわけじゃない、でも、おかあさんになってしまう。
ただね。親に関しては、生まれた日が誕生日じゃないんじゃないかなとも思う。
だってここまで来るまでにも十分おかあさんしてるんだものね。
だからこそ無事に生むことができたのだもの。
おとうさんもね! -
2014/9/9 3-3
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≪県立図書館≫
お母さんって、なんでもできる大きな人。
子どもって、そう思っていると思う。
自分にはとても無理だ、って。
私もそう思っていたけれど
ちゃんとお母さんになれるんだね。 -
こどもにとったら親という存在はすべてで、とくにおかあさんの手は魔法のよう。
美味しいごはんを作ってくれて、くるくると器用に動く手はまほうの手。
小学校低学年の子から読めるまはら三桃さんの優しい本 -
図書館にて