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- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061982529
感想・レビュー・書評
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恐ろしく会話文が少ない。特に「極楽」。さまざまな登場人物を描くのではなく、主人公の内面の、特に心の闇の部分をこれでもかと執拗に描いてくる。ただやはり文章で絵を表現するのは難しく、結局描かれた地獄絵がどういったものなのかがイマイチ伝わり切らなかった。
「皇帝」は今だったらニートの生活を描いているということになるのだろうけど、ミステリ的な要素はおいておいて、少し冗長かなあという感じがした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こちらにパワーがあるときでないと読みきれない。
やっぱり変な人で、どうやって生きているのか不思議だ。 -
笙野頼子初期作品集。地獄絵を描くことに取り付かれた画家の妄執を執拗に描写した「極楽」、7才の少年が両親に殺意を抱く「大祭」、自らを皇帝と名乗り妄想の敵と戦いつづける引き蘢りの男の日常を延々と描き出す「皇帝」どれも他人ごとと思えない狂気があって、何かこういうものを内包しながら生きていかなくてはならない作家自身の「業」みたいなものを思わされてそら恐ろしくなります。
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