- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062026512
作品紹介・あらすじ
行政改革、選挙制度改革、円高・貿易摩擦etc.難問をかかえた日本の政治をどうすべきか?日本を支えた名参謀の政治哲学とは。
感想・レビュー・書評
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私はかねてから、「政治家や役人は本を書いてはいけない」と周囲にいってきたが、今回、本書を出版することに踏み切ったのは、政治の現実の一端でも国民に知ってもらうことによって「政治とは何か」を理解してもらいたいと思ったからである。(中略)本書は、昭和六十年に総務庁長官をしていたころから書きはじめていたものであるが、その直後に内閣官房長官として留任することになったため、刊行を今日まで延期していたものである。(1988年刊)
・はしがき
・第一章 政権をとること、動かすこと
・第二章 田中角栄元首相と私の関係
・第三章 最高権力者の孤独
・第四章 今世紀末までに準備すること
・第五章 政治とは何か
・第六章 優秀な官僚組織を破壊するな
・第七章 選挙制度改革が必要
・むすびにかえて
ー新たに公務員となった諸君に望むー
はしがきを読むと「政治家や役人は本を書いてはいけないと周囲にいってきたが」とあるのが、その後の旺盛な著作活動からみると意外であった。1988年の刊行と、その後の回顧録と比べ、フレッシュなのも良い。(同じ事象であっても、微妙にトーンが違うのも興味深い)
本書のいくつかの提言は、その後、実を結んだりしており、連立政権や政権交代についても、言及されていることをみると、その先見性に感心する。
後藤田は「役人の悪口をいえば世間が拍手喝采をするような風潮」と行政改革が結びつくことを特に恐れてきたp157とするが、今日の状況をみると、不幸にも、そのとおりになってしまった事がわかる。
「三事忠告」の話や、「上の者の目玉の数は少ないが、部下の目をごまかすのは絶対に出来ない」といった話は、公職に就く者の参考になるのではないか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1988年の書籍だが、色褪せることなく、現在にもあてはまる鋭い指摘が多い。
内務省の役人として32年、田中、中曽根内閣など政治の世界で8年を生き抜いた経験とぶれない信念に裏付けられた、長期的な視野での正鵠を得た指摘が、非常に分かりやすい言葉で記されている。
日本は良くも悪くも、官僚に依存した社会である。その力をいかに国益のために最大限活用出来るかが、政治の、そして国民の大きな課題であることは、現在も変わらないだろう。
その点で、昨今目に余るのはメディアの姿勢であり、それに対する国民のリテラシーである。
国民の責務として、政治、行政を見る目をしっかりと養っていきたい。 -
(2002.08.13読了)(2002.03.15購入)
(「BOOK」データベースより)amazon
行政改革、選挙制度改革、円高・貿易摩擦etc.難問をかかえた日本の政治をどうすべきか?日本を支えた名参謀の政治哲学とは。 -
巻末の公務員に向けて
やっぱり政官ならび立つことが我が国に大事
政の方にも人材供給がなされてきているし、
官もたぶん根強い人気なんでしょう
政策立案 執行の分業がしっかりなされてこその国政