- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062101929
作品紹介・あらすじ
日本ではまだマイナースポーツの水泳競技『飛込み』。学園生活を送りながらダイビングクラブに通い、オリンピックをめざしはじめた少年ダイバーたちをドラマチックに描く!森絵都、初の「スポ根」小説。
感想・レビュー・書評
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私は飛び込みについて知らなかったけどこの本でこんな競技でこんな厳しい世界なんだ...と思いました。
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友だちや恋や遊びを犠牲にしながらも飛び込みに打ち込む知季はすごい。
華やかな演技をする裏には犠牲にしているものもたくさんあって、それは表面に出さないようにしている努力の結果。
合唱界でも同じことが言えるのかもしれない。何かを犠牲にしなければ、輝きは得られない。 -
チクワがかわいかった。
そして知季も夏陽子も愛しくなる。
一途に何かに打ち込んでいる人たちはどうしてあんなに輝いているんだろうとオリンピックを見て疑問に思ったりもしたけど、当人たちは人間だからやっぱりあれやこれやと悩んでいるんだなあ。
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中学生のマイルドなスポ根。種目が高飛び込みだけにチームメートとのうんちゃらはあんまりないけれど、些細な心の変化が細やかに書かれている。
森絵都さんらしく相変わらず周りに不器用で誠実な大人がたくさん。
水に潜りたくなる -
初めてこの作品と出逢ったのは中学3年生の事。
それから10年以上経っても読み続けてます。
小学生から大学、社会人になってもバスケを続けているのでモチベーションが低下した時に必ず読んでます。
中学生ながら作品の中に引き込まれ衝撃の出会いを感じたのを今でも思っています。 -
才能と目覚め
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飛込みに打ち込む少年たちの話。
なにかに本気で打ち込もうとしたら、他の人たちが当たり前のように手にしているもの、遊んだり勉強したり好きなものを食べたりデートしたり、そういったものを捨てなくてはならない。なんでこんな思いをして、もうやめてしまえ、と思うことがあってもおかしくない。それでも、やっぱり戻ってくる。
オリンピックぐらいでしか見たことがないけど、10メートルの高さから水の中へ飛び込む、時間にして1.4秒だそうだ。その一瞬に、他の人には見えない景色が見え、それに魅せられて戻ってくるのだろうか。
主人公の知季は、迷ったり自信を失ったり、時には投げ出そうとしたりしながら、でも自分にとっての飛込みとはなにかと問いかけながら、前に進んでいく。その姿がまぶしい。青春ってこういうものだなあ。
クラブ存続の危機など、マイナーなスポーツならではの現実も出てくる。今度テレビで見た時、ちょっと違った目で見られるかも。 -
自分も飛び込みに憧れてたことがあるから
これをよんでいろんなものを「犠牲」にできるのか
考えたけど、そうなってみないと分からなかった。
でも、相当難しい、辛いとは分かった。
なんだか作品を読み進めていくと
知季が高校生にまぎれてるから大人びて
見えてくるけど、たまに中学生のような幼さを
ひょこ、と出してくるところで笑みが漏れる。 -
飛び込みは知らないけど、とにかくおもしろかったです。
個人競技の孤独感、マイナースポーツの厳しさ、登場人物たちの成長・・・
じりじりした感じがたまりませんでした。
そこから最後に向けてテンションが上がっていく展開に、夢中になって読みました。 -
某書評でマイナースポーツなのに爽やかで面白いとあり、読みたいと思っていた作品。「風に舞い上がる…」とは全く違う良さで子供っぽさは否めないが面白い。トモくんがかわいすぎる。