やぶさか対談

  • 講談社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062104760

感想・レビュー・書評

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  •  仲のいい二人がゲストを迎えて対談をするという構成の本である。普通の対談集になっている。ゲストは、田嶋陽子、川口隆史、大江健三郎、沢野ひとし、ドクター中松、大村明彦、鈴木その子となっている。
     対談集のいいところは、対談に関わった人の意見やものの見方がわかるところである。いいものと悪いものがあるが少なくとも意外な面を見せてくれる。他人のいうことを本でしかも話し言葉で読めるのは貴重と思う。
     今回で収穫があったのは、大江健三郎とドクター中松である。前者は、相当堅苦しいイメージを持っていた。しかし通俗的なことも話すし冗談も言う。当たり前だが変なイメージを少しでも払拭してくれた。後者は、奇人と思っていた。テレビで見る発明王は、どこか屈折しているところがあると思っていたのである。ところが、読んだ印象はとても健康的で確固とした理論と意思がある人というのがわかった。何でも触れてみないとわからないことは多い。
     それ意外のゲストは、大したことはなかった。対談はゲストの考えや素の部分を楽しみたいと思うところがある分だけとりとめのない内容が続くとげんなりする。比較的読みやすく楽しめたのは嬉しかった。
     腰巻きに笑える、役立つとある。役立つというのは、何だったのかわからなかった。すき焼きの食べ方?切符の買い方?三角ベースの楽しみ方?わからない。

  • 「やぶさか対談」4

    著者 東海林さだお、椎名誠
    出版 講談社

    p224より引用
    “鈴木 分かんないわ。お会いしたことも、お話したこともない
    から。私はみんな悪い人ではないと思うんですよ。マスコミがよ
    くないと思うの。ワイドショウーなんか、すぐ「どうですか」っ
    て訊きに来るんです。”

     日本を代表するエッセイスト二人による、ゲストを迎えての対
    談集。
     ノーベル文学賞受賞者から発明家まで、個性が有り余っている
    ゲストの方々と対談されています。

     上記の引用は、料理・美容研究家の鈴木その子氏との対談での
    一言。いくら著名人だからといって、その人とまったく面識のな
    い人についてコメントを求めるというのは、どういう気持で行っ
    ているのでしょうか。
     食事とお酒を交えての対談なので、くだけて和やかな雰囲気が、
    行間から滲み出るような一冊です。

    ーーーーー

  •  シーナとショージに加えてゲストを交えた対談集。 ノーベル賞作家 大江健三郎の話。「やぶさか」は「藪坂」と書くのではなく「吝」が正解だ! わたしも「藪坂」だとばかり思っていた。ほらほら、勉強になるね。 そうかと思えば、サーノを交えた「カリスマ」についての、どうでも良くて3分で忘れてもなんも問題ない様な対談もあります。 ファンの方は読むように。

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著者プロフィール

東海林さだお=1937年東京生まれ。漫画家、エッセイスト。早稲田大学文学部露文科中退。早大漫画研究会草創期のメンバー。文藝春秋漫画賞、講談社エッセイ賞、菊池寛賞、日本漫画家協会賞大賞を受賞。漫画に『新漫画文学全集』『ショージ君』など、長期連載のエッセイに「男の分別学」「あれも食いたいこれも食いたい」など。

「2021年 『東海林さだおアンソロジー 人間は哀れである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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