- Amazon.co.jp ・本 (52ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062113014
作品紹介・あらすじ
愛と英知と魔法、そして逆転の物語。
オペラ「魔笛」をゾーヴァの絵で味わう。
神秘的なものと喜劇的なもの、幻想的な情景と奇想天外な人物とを、シュールリアリスティックな絵の中に集結させたミヒャエル・ゾーヴァは、現在、同時代の出版芸術における偉大な魔術師のひとりに数えられている。本書はこのゾーヴァは、1998年にフランクフルト歌劇場で上演されたオペラ《魔笛》のために描いた、卓抜した着想の舞台美術および衣裳草案をもとに構成された。
《魔笛》のあらたな幕がいま開く。
感想・レビュー・書評
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昨日、「魔笛」のストーリーが分からないままにオペラを聴いてしまったけれど、この絵本を以前買っていたことを思い出した。
絵本の割に字が多いので読まないまま棚にしまっていたのだが、今読むと面白い。
「魔笛」って、シュールでファンタジックで哲学的なお話だったのですね。内容が深くて難しいのか、ふざけてハチャメチャなのかイマイチ分からない。何れにしてもこれはオペラのCDやDVDの解説に付いている“あらすじ”読んでも頭に入らんわ。
オペラ「魔笛」の舞台美術を担当したミヒャエル・ゾーヴァさんのシュールで素敵な絵と那須田淳さんの文が魔笛のストーリーへ誘ってくれます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モ-ツァルトの生涯最後のオペラ<魔笛>の舞台美術を手掛けたゾーヴァの原画をもとにして、ゾーヴァと親交の深い那須田淳さんによって、愛と英知と魔法、そして逆転の物語が綴られた贅沢な絵本。 王子タミ-ノ、鳥男のパパゲ-ノ、三人の魔女と夜の女王の登場に始まる物語の意外な展開をとおして、人間社会の飽くなき欲望、優しさと憎しみの世界が表現された壮大なファンタジ-。
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「魔笛」の世界観を描きあらわした幻想的な絵が素晴らしい絵物語。
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・子どもの頃から実家にある絵本。挿絵のせいで怖い話だとずっと思っていた。いや、怖いのか。「夜の女王」とか。
・モーツァルトの人間に対する博愛精神が感じられた -
これ傑作。
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マジックツリーハウスで出てきて、どんな曲で、どんなお話なんだろう?ってワクワクしたけど、読んでみたらそんなに面白い話ではなかった。
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映画「アメリ」に登場する絵画や豚のランプなどのアートワークでも有名な絵本作家・ミヒャエル・ゾーヴァの手によるオペラ「魔笛」の絵本。文字も相当量あるので、子供より大人向けかも。どっちみち、ファンにはたまらん内容です。
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原作がどういうものなのかよく分からないけれど、最初出て来て、王子に王女を救ってほしいと頼んだ夜の女王が実は悪役だったというのには驚いた。
太陽の王が言うことは最初騙しているのだと思った。
鳥人間がお喋りでちっとも黙っていられなかったところや王子や王女の衣装が現代風だったのが滑稽だった。 -
そもそもこの『魔笛』というオペラ自体が、
単純明快ではない、
奇妙にねじれてふわふわした物語性を持っている作品なのだろうけれども、
その浮遊感をいい意味で残しつつ、かつ、
ある種の分かりやすさを加えたのがこの作品だと思う。
もちろん、何よりの魅力はミヒャエル・ゾーヴァの絵で、
可愛らしいのに鋭い、繊細なのに大胆な、
光と闇をこっくりと混ぜ合わせたようないくつもの光景を
じっくり目にすることができるのは最大の幸福だ。
もともとは彼がフランクフルト歌劇場で上演されたオペラ『魔笛』の舞台美術を担当した際に描いた資料らしく、
そんなことを聞いてしまったらその舞台まで観たくなってしまう。
欲を言えばもっと絵でこの世界観を存分に味わいたかった印象。
1ページ辺りの文字数が多いのでどうしても展開のボリュームが増してしまうのだけど、
場面毎に全て絵があったならどんなにか引き込まれるだろうと思う。
というか、この作品、内容を楽しむ、というよりは、
全体的な「この感じ」を楽しむと言った方が正しいかな。
本から放たれる空気感含め。
ガッツリ向き合うのではなく、
気持ちに余裕のある、だけどちょっと孤独な日曜の午後あたりに
好きな飲み物をお供にふわふわと読むのが吉。 -
2003年8月30日プレゼント。
2018年2月26日再読。