南の息

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 7
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062113618

作品紹介・あらすじ

男も、女も、もうひとつの生き方を探していた…。むせかえるような空気の中、母なる自然に抱かれて、男と女が織りなす「生きること」の傑作連作小説。

感想・レビュー・書評

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  • 長編かと思ったら短編集でした。20代の登場人物かなと思う人物像ですが、中身はみんな成熟している落ち着きを感じるので不自然な大人っぽさがあります。

  • タイトルから南の島での出来事を綴ったお話かと思ってましたが、3分の2ほど正解。およそ現代日本では体験できない世界があって、それに魅了されていくヒトたちのお話…かな。
    文化の違いとか、暮らしぶりの違いだけで考えればわたしたちには不便でならないだろうと思う土地に魅せられるわけ。物珍しさに惹かれるとゆうのもありますが、それよりもその場に馴染んでしまってそこの空気を吸いたい、触れていたいゆう熱病に我知らずかかってしまったよう。大本はその場所が持つ全てがそうさせる。日本を遠く離れて非日常の世界で主人公たちの考えることや行動は現地の言葉がストレートなように素直になっていく。悩んでいたこともつい口に出る。だけどそれも目の前のジャングルやそこで生活するヒトたちの様子を見ているととるにたらない重さになる。。。とは書かれてませんけど、読んでいてわたしは思いました。それは現実生活をしていくのが厳しい環境だから自分の悩みなんて小さいものだとかそーゆうのでなくて(それも多少はあるでしょうけど;)、その場所が、その場所の空気が「もーそんなことはいいじゃないか」と呼吸をするたびに自分に浸透する感じなのかな…とか。
    最後の話しは読んでて「ハテ?」でしたけど(苦笑)その他は思っていたよりも興味深く読めました。読んでいてじわじわくる感じ。実際のそれとは程度が違いすぎると思いますが、南の息に浸食されるのはこんな感じかもしれないとわずかに思ったり。とてもよろしかったです。

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