- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062124270
作品紹介・あらすじ
「名にし負はば いざ言問はむ 都鳥 わが思ふ人は ありやなしやと」
「伊勢物語」は人間のあらゆる愛のかたちを網羅している愛の教科書だった。
総ルビつき原文 著者オリジナル現代語訳つき
なぜそれほど愛読されたか。
『伊勢物語』が、いわば愛の教科書だからでしょう。雅びの愛、鄙(ひな)の愛、幼い愛、若く無謀な愛、年齢を重ねた愛、真剣な愛、浮薄な愛。以上はいずれも男女間の愛ですが、ほかに友人間、君臣間、母子の情愛もある。それは平安時代の愛の特徴である色好みの魁(さきがけ)であるとともに、万葉時代の相聞(そうもん)の様相も色濃く残しています。そして、それら愛の、相聞の種々相がTPOに合わせて歌に表現されている、歌の教科書でもあります。古来、わが国の教養の中心は詩歌でしたから、身分の上下を問わず、字の読めるほどの男女は『伊勢物語』に親しんだのです。――<「はじめに」より>
感想・レビュー・書評
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源氏物語のもとになったという伊勢物語に興味は持っていた。図書館で俵万智の「恋する伊勢物語」を目にして読みたいと思ったが、そもそもの伊勢物語についての知識がなさすぎる。と、この本書が目に入る。これで予習をすればよいと手に取る。収録は全125段のうちの三分の一強の46段。本当にすらすら読める。各段が短いし話が恋の話だからおもしろい。原文も源氏物語より理解しやすい。全文を読みたいと強く思う。
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伊勢物語は源氏物語の中にちょこちょこ出てくるし、紫式部が高く評価している、と聞いたので、初めて伊勢物語に触れた。
在原業平の恋の歌中心に様々な恋愛シチュエーションの中での和歌が(ゆるくつながりはありつつも)オムニバスっぽく掲載されている。平安時代には恋の手習いとして使われていたのもなんとなくわかるw -
高橋さんが言ってることが気になって、「すらすら」読めない。いい本だ。入門書なんていうのはもったいない。
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著者いわく「愛の教科書」だそうです。
平安の頃は
教養、たしなみとして
和歌を交換して、互いの愛を確認したようです。
いまじゃ、
愛は使い捨てのような感じです。