- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062124928
作品紹介・あらすじ
論理思考からアイデアの作り方、先見性の磨き方まで答えのない時代を生き抜くための知的パワーアップ法。
感想・レビュー・書評
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この本は,社会の様々な問題に対して,事実の積み上げ,仮説,考え抜くことを徹底することについて書かれています.
また,思考実験としての練習問題もあります.この練習問題は,身近なものから政治経済,ITと幅広いものです.
私はこの本を2020年6月に読みましたので,政治経済やITの練習問題は,実は答えが出てしまっているものもあるようです.
しかし,この本は,単に答えを求める,または答え合わせをするのではなく,「自分なら(当たり外れはともかく)どう考えるか」の「思考のプロセス」の大切さがよく分かる本です.練習問題の解答・解説は,見方としては著者の持論に読めますが,その持論の善し悪しや,2020年時点での答え合わせを吟味するのではなく,「思考のプロセス」としての進め方を,本書から得るのが良いのだろうと思います.
全ての練習問題が陳腐化しているものでは無いので,2020年の今でも,充分に読める本だと思います.詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
思考の組み立て方についてわかり易く事例をもとに 説明されています。良い一冊だと思います。
大前さんには共感できる部分も多いですし、理解し易いですね。
ただし発売は2004年末ですので、内容的には古い部分もありますのでご注意を。。 ブックオフの100円コーナーで見つけましたが、100円であればお得な1冊です。 -
もうこれでおそらく読むのは5回目くらいになるかと思うが、
大前さんの数ある本の中でもこの本は、
コンサルとして社会人としての”基礎”が凝縮されているような本である。
仕事がだらけてきてエンジンをかけ直したいなと思ったときに
今後も定期的に読み返していきたい。
この本では徹底的に論理的思考(左脳)を磨けということを言っているが、
その後の”ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代”では、
「左脳だけではだめ。左脳に加え右脳がものをいう世の中が来ている」
というメッセージを出している。
もう一度両方読み比べて、自分なりに解釈を得たいところ。 -
大前研一さんは、原子力で博士号まで取っていたのに、いきなりコンサルタント(マッキンゼー)に転身して、その後まもなく英語のベストセラーまで書いてしまう、というように経歴を改めて見てもすごいなと思う人ですね。
本書は随所に著者自身の自慢が散りばめられていますが、一流コンサルタントだけあってその内容は非常に説得力があります。とにかく論理的な考え方を身に付けて、実際に考えることを厭わず考え続けることが必要なんですね(これからのビジネスマンには、その差が結果として100倍の差にもなるそうです)。
携帯電話の5年先を考えなさいというセクションもあって、なるほどな、です。 -
この本は、事実の捉え方、捉えた事実から未来を予測する思考法について解説している。
特に驚くのが、この本が書かれた2004年時点で、著者は、携帯電話とiPodと財布の中身(キャッシュカード、クレジットカード、Suica等の決済機能)が融合していく可能性について言及している。それは、まさしく現代のスマホだ。
本書で示された思考法を身に付けることで、このような未来予測ができるとしたら、人生に大きなインパクトを及ぼすだろう。本書に出てくるいくつかの練習問題を通じて、「正しく」頭を使えるように鍛えていこう。
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//破棄(2014.02)
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考えることはトレーニングで増強できる。疑問、問題意識を持つことで考えることを日常的に行う。著者の実例と共に幾つかの例題が載っており参考になる。プレゼンテーションは論理的且つ相手が納得する順序で行う。
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<blockquote>本質を見抜くとは、その問題の本当の原因は何かを見極め、正しい解決法を導き出すことと殆ど同義である。(P.104)</blockquote>
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経営コンサルタントとして有名な大前研一氏の本
内容としては、仮説と検証を繰り返して、結論に導くという思考法等に関する技術論の本でしょうか。
2004年刊行ですが、2009年ころの携帯電話に関する予想があたってる点はすごいと思う。
特に、最初と最後の部分が逸品と感じました。
個人的に、参考になった点としては、
・問題解決=分析+原因解明+解消
・仮説と結論を混同しない。仮説と検証を繰返して結論になる。
・答えがない問題=思考プロセス、思考パターンが大事
・ピラミッド・ストラクチャー、機能分解
・考える=自分への質問
という点です。
郵政民営化、銀行再編などは、具体的な思考プロセスの説明が薄く、きちんとした説明として不十分であり、著者の意見としてみるのが妥当、と感じる点などもあったが、全般的には素晴らしい本だったと思います。
2011-12-03