苺をつぶしながら

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  • 講談社
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感想 : 63
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062141284

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  • 好きな果物は苺。ミルクの海でつぶして食べる――。財閥の御曹司と離婚して1年、乃里子はやっと自分を取りもどした。苺をつぶしながら考える――女の幸福って何かしら?女と男の理想的距離はどれくらい?でも、もう焦らない。楽しく生きてみるわ。――現代女性の愛を、真摯に美しく描く傑作長編小説。

    主人公の生き方は潔いなあ。
    男女の関係っていろいろあるんだなあ。
    男と女の機微。私はまだまだそういうことが分かるには子供だけど。
    長く独身でいる分、そういうものがあるってことは分かる。
    私が、好きな人とすんなり若く結婚してたら、そんなものの存在さえ
    気付かなかったと思う(負け惜しみでなく)。

  • すてき。
    田辺さんの作品は、
    人間を好きにさせてくれる。
    3部作のラスト。
    またじっくりと、ゆっくりと
    3冊とも読みなおしたい。
    装丁は大久保伸子さん
    (2008.1.14)

  • 乃里子のお話3部作の最終作。1部、2部より勢いがない分、落ち着いてじんわり読める最後でした。いい具合に落ち着いた乃里子と剛の会話がとてもいい。本当の意味でのハッピーエンドってこういうことかも。女性のみなさんには3作通して是非読んでいただきたいです。

  • 結局乃里子は自由なというか気ままな生活を手に入れつつ
    元だんなの剛ちゃんともうまくいくんだなぁ。

  • 2007.11.08

  • 「言い寄る」が主人公の独身時代を、「私的生活」が結婚時代を、「苺をつぶしながら」がバツイチ時代を書いてます。

    前の二作に共感するとこが多かったためか、少し勢いが足りない印象。
    でも、主人公の、仕事や友達との付き合いを大事にしてる、自由な生活に憧れます。
    すこしとっぴょうしもないとこもあるけど「野良猫ライフ」をやってみたいです。

    ”「やさしい声を出す機械」が壊れてしまったら……もう二度と治すことはできない”
    別れてしまった主人公と元旦那だけど、「友達として」のやりとりというか、心の動きが、せつなくなります。

    何年か経てばこの本が一番共感するかも、しれないです。

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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