- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062145947
作品紹介・あらすじ
「小泉・竹中改革」の司令塔として、「郵政民営化」「道路公団民営化」「政策金融改革」「公務員制度改革」を実現した異能キャリアが財務省と訣別、改革つぶしのすべてを暴露する!「官庁のなかの官庁」財務省の官僚は、じつは張り子の虎だった。民間では当たり前のALM(資産・負債の総合管理)すらなく、著者がたった一人でシステム構築に奮闘。さらに国家財政と年金全体の整合性もつかんでおらず、ただ国民の富を「埋蔵金」として隠すだけ。もう、黙っていられない。
感想・レビュー・書評
-
もっも早く読むべきだった!
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2010-05-15 12:31:28 堀江貴文
マクロ経済とか勉強したこともないし、生半可な知識しかないけれども。
テーマ:政治・経済
【激震2010 民主党政権下の日本】金融政策に無関心な経営者たち…ミクロの成功体験が落とし穴に
高橋洋一さんは、先日「朝まで生テレビ」でご一緒させていただいた。私のマクロ経済の知識は竹中平蔵さんの本やら経済雑誌などでついた知識でしかないから、大学で本格的な経済学を学ばれた方達には及びもつかないし、批判のしようもないが、たぶんこの記事は私なんかとちょっとした論戦になったことを前提に書かれたものだと思う。
彼の言う事は至極もっともだけれども、別に私は金融政策に無関心というわけではない。しかし、車の両輪であるということも否定するわけではない。が、これまでもマクロ経済周りの対策は色々練られてきたわけだし、必ずしも経済学者の思い通りにデフレを克服したり不況から回復しているわけでもない。彼らに言わせればそれはまだまだ不十分だということになるんだろうが、そもそも私の悪い頭ではその辺がピンとこないのだ。じゃあ、日銀とかには頭のいい経済に明るい人が集まっているのに、なんで高橋さんのような頭のいい人の考える政策を実行しないんだろうなあ?と思ってしまうんだ。
金融政策も結構だが、今一番力を入れるべきは、高橋さんの記事にも書いてある通り企業家のマインドを高めるために規制緩和などを行うように政府に働きかけることなんじゃないかと思う。
もうひとつ、高橋さんの書いているように、金融政策などが絵空事のように思えるのは事実である。多くの国民にとってもそうだろう。私なんかよっぽど関心があるほうだ。でもグローバル経済の中での日本的な観点での説明があまり聞かれないのはどうしてなんだろう?デフレや不況は明らかにグローバル経済や情報革命の影響を受けているはずだ。その辺も含めてどう解決していくのかの視点がぼやけているような気がしているのもなんとなく納得いかないところかもしれない。
なんか、竹中さんの本みたいに、マクロとミクロの経済学とかを一緒に分かりやすく説明して今後の対策とかを高橋さんに私が質問したら、生徒に話すみたいに丁寧に答えてくれてそれを本にまとめたりしたら面白いなあとか思ってしまった。
と思ったら、こんな本がでてた。
-
高橋氏は元・財務官僚ですが、小泉政権時代、竹中平蔵大臣の懐刀として郵政民営化、道路公団民営化、政府系金融機関改革などの「構造改革」路線のシナリオを書き、竹中氏が政界を去った後も安倍政権において内閣審議官として公務員制度改革などに取り組み、昨今話題の国の特別会計における「埋蔵金」を暴露した人物としても知られています。
この本のサブタイトルは「官僚すべてを敵にした男の告白」となっていますが、既存の官僚秩序の頂点にあった大蔵省・財務省に身を置きながら、その秩序をぶっ壊す改革の「コンテンツ・クリエーター」として暗躍したわけですから、総スカンを食うのも当然。
小泉−竹中の構造改革路線といえば、弱肉強食の格差社会をもたらした、といった主旨で非難されることも多いわけですが、この本を読むとそのような新自由主義的なイデオロギーがまずあったわけではなく、このまま国を官僚に任せていたら日本が本当に沈没してしまうという深刻な危機感がプリミティブな動機として存在していたことがよくわかります(結果的にはそれが「小さな政府」を目指すことにつながっていくわけですが)。
実際、この本の中で紹介されている、官僚が省益・官益を守るために繰り出す数々の手段の姑息なことと云ったら、唖然とするのを通り越して感心してしまうほど。
高橋氏は、もともと理系で、東大理学部数学科を出た後就職に失敗して、東大経済学部に学士入学・卒業した後大蔵省に入省したという異色の経歴の持ち主。
大蔵省には話題作りのために二年に一人くらいの割合で変わった経歴の人物を採用する「変人枠」というものがあり、自分はそれで採用されたのではないかと振り返っています。
大学の数学科では年金数理を学び、会計や金融工学にも明るく、理財局時代には財投にALM(資産・負債の総合管理)システムを自ら開発して導入、プリンストン大学留学時にはバーナンキ現FRB議長をはじめとする一流経済学者と親交を深めるなど、幅広い分野への博識を有する人物。
もしこういう人が役人の世界に存在していなかったら、日本の公制度改革はずっと遅れたのは間違いないでしょう。
財務省にとってみれば、「変人枠」で採った飼い犬に手を噛まれたようなもので皮肉な感じがしますが、逆にいえばそういった異分子を自ら取り込む懐の深さがあったとも言えるのかもしれません。
この本は「暴露」的な要素も含めて一般向けの内容になっていますが、著者には「財投改革の経済学」という専門的な著作もあり、自分の手に負えるレベルのものかどうかはわかりませんが、機会があればぜひそちらも読んでみたいと思っています。 -
さらば財務省 高橋洋一 講談社
官僚全てを敵にした男の告白だと
格好いいこと言っているけれど
中身はどっちもどっちと言うことで
竹中平蔵に取り込まれ安倍を巻き込み
謀反を起こした高橋洋一が
ハシゴを外されどうやら負けたと言う話
面白いけれど所詮内部紛争の
負け犬の遠吠えか -
高橋洋一氏は、埋蔵金の件で名前を知っていて、もと財務官僚だが財務省とは立場を異にするというくらいの知識しかなく、10年以上積ん読状態にあった本。評判のあまりよくない(私の印象か?)竹中平蔵氏とともに、小泉改革に取り組んだということを初めて知った。読了感は、佐藤優氏の初期本の印象に近い。改革の是非については判断できないが、書かれている内容は面白く、説得力がある。
-
1
-
さらば財務省! 官僚すべてを敵にした男の告白
-
本書は、小泉改革において、官僚に相対し、郵政民営化や政策金融改革を進めてきた著者がそのときのエピソードや官僚のやり口について語っているものです。
そもそも小泉改革とはなんだったのか。
簡単に言えば、「大きな政府」から「小さな政府」へと転換を図るため、大鉈を振るったものと言えます。
「大きな政府」とは、このまま官僚機構を維持して増税ありきで社会主義的考えで進めていくもの
「小さな政府」とは、行政の中で民営化できるものは民営化するなどスリム化して税金を減らす代わりに社会保障を極力減らすというもの
まあ、竹中平蔵氏の本などでも紹介されていることもあったり、けっこう面白かったです。
個人的には、小さな政府であるべきで、消費税を増やすより歳出削減という考えなので、そういう点で共感した点もあったのかもしれません。 -
高橋先生の、初々しい一冊。
小泉政権から安倍政権の裏側、官僚とのやりとりが生々しく。
原理原則できちんと仕事をすることが、こんなにシンプルで、こんなに難しいことなのか。
そんなにシンプルにできる、著者の才能というか、能力の高さかが毎度すごい。
竹中平蔵さんの評価ってのが自分の中では、よく判らないのだが、そこにも興味が出て来た。 -
小泉改革を支えた官僚の奮闘記。
小泉改革のやや裏側をうかがい知れる点のみ貴重。
あとは随所に自分は典型的官僚ではなく、いかに既存の官僚組織と闘ったかをアピールしているが、結局は自分も責任はとらずに巧く立ち回る官僚の一人でしかないことが見え見えで見苦しい。