- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062157063
作品紹介・あらすじ
刑務所内での密室殺人。社会派でありながら超本格。読み落としていい箇所はラスト一行までどこにもない。あなたは絶対に鉄壁のトリックを見破れない。そして必ず、二度読む。第55回江戸川乱歩賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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登場人物が多くて誰が犯人なのかなかなかつかめない.そこが面白いところだが,終章で疑問点がクリアーになる.新作が出たようなので読んでみよう.
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クリスティーのあの作品への挑戦、ということがちょっと分かりやすぎるイントロでした。また中盤で視点変更を多用するのはその間でミスリードを誘おうとしたのかもしれませんが、ミスリードさせるほどの罠もしかけておらず、中途半端で結果的にストーリーへの没入を妨げてしまっているだけに感じました。最後も、個人的には跋の種明かしをもう少し間接的、余韻を持たせた方が想像の余地があってよかったのではないかと思います。
ただ、交通事故の被害者遺族と加害者が会うシーンのリアリティは強くこれを訴えたかったのかと伝わってくるものを感じたのと、大作家への挑戦に敬意を評して、次回作に期待したいと思います。 -
交通刑務所内で受刑者の他殺体が見つかった。犯人と思われる受刑者は逃亡のため脱獄。死体発見現場は密室、どこよりも監視の目の厳しいはずの刑務所から犯人はどうやって逃げたのか。大勢の登場人物による頻繁な視点変更や、不要と思われる場面やご都合主義的な設定も目に付いたが、刑務所内での密室殺人という設定は面白く最後まで一気読みした。ただ最後のひとひねりはくどいかな。スッキリ終わった方が良かった気がする.
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そんなにすごいトリックかや?俺があんまり密室トリックが好きじゃないからなのかな。でもラストのどんでん返しはなかなか。
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1日で読み終えた。
前半の描写にはスピード感があり、吸い込まれていくように読んだ。
ただ中盤では登場人物が増え、誰が主人公なのかも定まらないままストーリーが進む。
そして気づかぬうちに最終章。
最終章が長かった。
ラスト1行は少し読めた。
それを知った上でもう一度読みたくなるという見出しには同意できる。
講談社のHPの「真犯人からの手紙」も文庫版には入れておくべきかと思った。
作者の写真はなんとかならんのか? -
江戸川乱歩賞受賞というので ドキドキして読みました。
現場はタイトル通り 刑務所の中。
そこで 殺人事件が起こる。
絶対にありえない 設定ですが
だから面白いのですね~~~
刑務所の中の様子が リアルに描かれていて
そうなってるんだ~~ って 感心して読めました。
ラスト近くなって もしかして 犯人って
と 予測できちゃったのは ちょっと 寂しいけど
トリックとかは 全く わからなかったです。
なかなか楽しめました。 -
意味がわからないくらいの流れ、最後は急に解説が、、、
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遠藤武文氏が江戸川乱歩賞を授賞した作品「プリズン・トリック」を読了。
刑務所で起きた殺人事件がまず密室殺人事件であり、かつ顔や指紋が消された状態であったりしたので、捜査が当初混乱する所から話は始まる。
捜査が進み、真犯人がわかりつつあるところでもその動機が不明で捜査が難航する。後半の犯人の動機を明らかにする部分にいたるところで関係者を増やしすぎていて話が意味なく複雑になっている部分がテンションを若干下げてしまっていてすこし残念だ。
しかし事件の舞台である刑務所内の描写がきちんとした取材を基に書かれていることで凄い緊張感に満ちていて、読者をぐっと引き込む力を持っている。加えてトリックも今まで読んだ事のない斬新なものであるのでこの2点だけ読む価値のある作品かもしれない。
そんな普段知る事ができない世界で起こる犯罪を扱ったユニークな推理小説を読むBGMに選んだのはGerald Albrightの"Live at Birddland"。バーゲンで買った作品だけど拾い物だ。 -
割と読みやすかった。
でも、視点が次々かわるし
ちょっと分かりづらいかな?
こうゆう流れの話は好きやけど
感情移入したりとか
そんなんはないなー。 -
市原刑務所でひとりの囚人が殺され、ひとりの囚人が脱走した。簡単な事件に思われたこの事件だったが、被害者が被害者ではなく、そもそも囚人が囚人ではなかったところから事件は混迷の様相を呈する。誰が誰を何のために殺したのか。マイナスからはじまるサスペンス。
第55回江戸川乱歩賞受賞作。少しひねりの効いたサスペンス。二度読みしたくなるかというと、そうでもありませんでした。