『特上カバチ!!』公式副読本 大人のケンカ術──「ホーリツ的に正しい」逆襲の作法
- 講談社 (2010年1月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062159487
作品紹介・あらすじ
広島・呉で、弱者の苦悩に直面し、サポートを続けている法律家が、そのノウハウを始めて開陳。『カバチタレ!』『特上カバチ!!』の誕生秘話にあなたは涙する!「町の法律屋」が指南!身内、友人、ご近所、会社、悪徳業者、ヤクザ……「弱者がバカをみない」法律テクニック!!法律の世界は、「お人よし」ほど損をする!
感想・レビュー・書評
-
法律知って賢く生きたいw
って事で、田島 隆の「大人のケンカ熟考 ホーリツ的に正しい逆襲の作法」
カバチタレの作者の書いた自伝的なホーリツに関したお話。
知っておく、知らないでは雲泥の差が有るのね…。 大人のケンカは拳じゃないで、頭とホーリツを使いこなして戦うんじゃい!
勉強しましょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一晩の不倫の慰謝料は100万円が相場
内容証明を送るのがまず最初にやること
うっかりサインはとにかくだめ。その場でサインしない。
ヤクザとの争いはファミレスに呼び出してやれ。一対一はだめ。
行政書士は代書屋と呼ばれる。
-
大人のケンカっていうタイトルほどケンカっぽい話ではないが法律家を利用する敷居を下げてくれる本。
-
2013/05/21
自宅 -
『法律カバチ!』に続いて田島隆2冊目。
今回の本は前半に田島隆の生い立ち~法律屋になるまでが自伝的に書かれている。
中盤以降は実践的なトラブルに関する法律の使い方。
一部は『法律カバチ!』と内容がかぶっているが、こちらも楽しめた。
法律屋になるまでは親の借金、高校中退と、辛酸を舐めてきた。賃金未払いに遭遇し、無料法律相談に相談する。そこで内容証明というものを知った。
するとこれまで威張り散らしていた社長が、未払い賃金を払ったのだ。そして法律を武器にしようと考えるようになる。 -
サクサク読めて会社の往復で読めた。NPOでも行政に戦いを挑めるような、そして勝てるようなシーンを何度か見てきて、法律とか条例をどれだけ知り、駆使できるかというのはとても重要であり、かつ最近興味が湧いている。はっきり言って「勝つ」というレベルに行くのは相当の知識と場数が必要だけれど、興味を持って知る努力をしていきたい。あと、周りの人で苦しんでいる人がいれば、解決策は出なくともなんらかのアドバイスや道筋(まずどこに相談すればいいのかとか)を示せるようにもなりたいな。そしてこういうことこそ学校で教えるべきではないのか。
-
漫画「カバチタレ」の著者が書いた本です。まぁ、困ったら専門家に相談しましょうという内容ですが、エピソードを交えながら書かれているので読みやすいです。漫画のほうが面白いかも、、、ですが。
-
以前にビジネス実務法務検定の1級に挑戦したことがあります。通信講座まで受けて2回挑戦したのですが、合格基準点(7割)の壁に断念した”ほろ苦い思い出”があります。
その時に多くの事例を勉強したのですが、法律を知っていないと思わぬところで責任を負うことになるリスクがあることを知りました。
法律を武器として使う仕事はしていませんが、自分や会社を守るために、ビジネスマンにとって法律の知識は必要なのでしょう。今年の1Qでドラマ化された「特上カバチ」は、楽しく毎週見させてもらいましたが、この本はその原作者に書かれた本です。法律に責められないように、自分を守るためのツールとして法律を活用していきたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・内容証明を出した効果を確実にするには、相手が受け取ったということを証明する配達証明が必要(p39)
・人間は生きていくための地盤をつくると、その地盤から離れなれなくなる(p67)
・トラブルを長期化、複雑化させる人は、1)体裁にこだわって見栄を張る人、2)アグレッシブな人、3)優柔不断すぎる人、4)論理的思考に慣れていない人、である(p73)
・自己破産のデメリットは、ブラックリストに載って、最長7年間クレジットカードが作れない、借金ができない、ローンが組めない等である(p81)
・個人再生手続き(2001年4月から施行)という制度を使えば、いくつかの条件を満たしていれば(借金が5000万円以下)、借金の一部を払えば残金は免除、家も手元に残る(p82)
・法律には情が入らないと言われるのは、法律が理系の思考でできているから、つまり、「事実かどうか」「ゼロかイチか」の世界(p92)
・刑事事件では、事件の真相が裁判のポイントであるが、民事事件ではそうではない、証拠を残しているか、事実をでっちあげた場合が有利(p93)
・悪徳業者は、正常な判断力や社会常識を持っている人でも騙してしまう高度なテクニックや法知識を完備しているから(p101)
・契約書の3枚目が一枚目と別の書面になっていて、三枚目が公正証書の委任状になっているケース(この書類を公正証書にすれば裁判なしで強制執行できる)に注意する(p105)
・警察は、知能犯罪にはすごく弱いのに、暴力には強い(p113)
・家賃を不当に値上げされた場合には、いままでと同じ家賃を、法務局の「供託所」に持っていけば払った事になる(p120)
・利息制限法で罰則があるため、提携している連帯保証人ビジネスの会社が求償権を行使する、保証会社は金融業ではないので、何時に取り立ててもいいし、金利をいくらとっても罰則はない(p132)
・人が生きていく上で重要なものは、1)日々の糧としての”お金”=職を確保する、2)自分の存在意義を周囲から認めてもらう、である(p137)
・雇用契約ならが、労働基準監督署に相談できるが、請負契約では相手との交渉を一人ですることになる(p143)
・弁護士費用を払って裁判が終わるまでお金が入ってこなくても争う価値があると思えば裁判をする、そうでない場合は示談で対応する(p179) -
これをはじめて読んだのは『特上カバチ』がドラマ化されていたので本屋で偶然見かけたので手にとって読んでみたのですが、作者の波乱万丈な人生と『手にではなくて頭に職をつける』という言葉がすごく印象的でした。
おもしろかったです。一気に読み終えてしまいました。この本を手にとって見たきっかけというのは、作者が監修する『特上カバチ』がドラマ化されていたというので、それで手にとって読んでみたのです。読んでみての第一印象はこの作者ってすごく波乱万丈な人生を送った末に『法律屋』になったんだなぁ、ということでした。父親が母親をことあるごとに定規で殴り、母親が
「もっとやりんさい、もっとやりんさい」
という家庭環境で育った作者は高校を中退したあとで職業を転々としていたときに当時雇われていた運転代行会社の社長にされた理不尽な扱いのくだりは自分もこの本に書かれている事に少しに似たような経験をしただけに、ものすごく真実味がありましたし、とても人事とは思えませんでした。
一時期は花屋などの職人にもなろうと思ったらしいのですが、職人として稼げるようになるには作者の指摘どおり、一人前になることはもちろん、独立して人を使わなければ儲ける事はできないという事実に直面し『手よりも頭に職をつけよう』と決意した作者は猛勉強の末に海事代理士、行政書士の資格を取得していきます。そして、彼のいう『法律は
弱いものの味方ではなく、「知って」いる人間の味方なのだ』ということがこの本を読んで改めて思い知りました。
法律がどういうものかを知るためのきっかけには、すごくいい本です。