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- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062162456
感想・レビュー・書評
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こういう短編集を読むたびに、人間とはどうしようもなくおかしなものに愛を感ずる生き物らしいと感じさせられる。あれやこれや、とにかく『変』な愛を集めた短編小説集である。11編の作品が収められているが、心に響いたのは『ヴードゥー・ハート』(スコット・スナイダー)だ。何故か親しくなった恋人と、突然うまくいかなくなる青年。その青年にに巣食う狂気が次第に表れてくる描写が恐い。でもなぜか、その気持ちが理解できそうな自分は少しおかしいのだろうか?『人類学・その他一〇〇の物語』(ダン・ローズ)もピリッと風刺が効いていて、多少病んでいるようなユーモアがいい。この本のポイントは編者のあとがきだろう。岸本さんのセレクトした気持ちが良く分かる。
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見つけた見つけた、第二集。『群像』連載のことは知っていたけれど追跡してなかったので、読むのはこれが初めて、楽しみ。まずは第一集を出してきて並べてみる。カヴァー挿画の凹凸を交互に撫でてみる、本体や見返しや栞紐の色を較べてみる(ついでに、匂いも嗅ぐ)。さて、ゆっくり楽しもう。なのに我慢できず最初の2篇(変)を読んでしまいました。「変度」が更に高まっているかも?やっぱりこれは焦らず枕元に(『彼氏島』に自分が流れ着いた夢とか、見たいしね)。すべては愛、すべては変。そう思えれば、明日も案外笑っていられるかもしれないし。