三人の二代目 上

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (466ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062168892

作品紹介・あらすじ

偉大な先代の跡を継いだ景勝、輝元、秀家は、擡頭する織田信長を睨みつつ、自国の存続と勢力拡大を画策する。そして、本能寺の変勃発。彼らの決断は-。

感想・レビュー・書評

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  • 戦国時代、偉大なる先代の跡を継ぐ事となる上杉景勝、毛利輝元、宇喜多秀家らを中心に進展する。
    同時進行的に、小気味良く進むので、非常にわかりやすい。
    病をかかえ先行き短い名将宇喜多直家、その妻お福が、いかにして宇喜多家を存続させるべく、動き回ったのか、見どころがあります。

  • 何事においても、二代目は難しい

  • 毛利輝元、上杉景勝、宇喜多秀家。

    この三人の人生模様を描いた本。
    織田信長が勢力を伸ばす影響で
    それぞれの戦略や人生が揺れ動く。

    大きな勢力を築くには家族・同僚の支えが必要なんだなと思った。

  • 世にカリスマの跡を継いだ二代目はたくさんおりますが、
    豊臣政権の五大老のうち、関が原の合戦で西軍に組した
    上杉景勝(謙信)、毛利輝元(元就)、宇喜多秀家(直家)の
    3人の二代目を主人公にした大河小説の上巻。

    3人の奇妙な巡り合わせは、カリスマの二代目として、
    信長の敵として戦い、秀吉の味方となり、家康の敵として戦い、
    最後に、負けたといぅこと。

    物語は、上杉謙信が逝って、
    上杉景勝が2代目を継ぐ(御館の乱)ところから始まる。
    上巻は、明智光秀に、謀反の気概が沸き立つところまで。

    上巻では、上杉景勝はマザコンちっくだし、
    毛利輝元は優柔不断だし、宇喜多秀家はまだ幼少だし…。
    それでも、手探りで自国の内政を整え、
    信長の脅威から自国を守ろうとする姿は、下巻に期待が持てる。

    ともすると、日本史の教科書みたいになり兼ねなぃけど、
    それぞれの登場人物の胸の内が、エピソードに沿って、
    簡単に、テンポよく描かれているので、
    広く浅くさっくりしているけど、読みやすぃお話だと思います。

    でも…、もぅひとつ、何かが足りないんだな~??
    それが何かはわかんないんだけど、何かが足りなぃ…??
    下巻になったら、わかるかな~??

    下巻では、本能寺の変~豊臣政権~関が原へと
    戦国の世が、一気に激動していきますが、
    その中で、御館としても、人間としても、3人の二代目が、
    成長していく様子が描かれればと、期待しているんですが…。

  • 戦国時代の上杉、毛利、宇喜多の二代目を描く。上巻は信長の脅威に晒されているところまで。

  • 著名・活躍した先代を持つ「二代目」(上杉景勝・毛利輝元・宇喜多秀家)にフォーカスした作品。織田信長~を扱った作品なので、対象範囲は広く浅く。

    細かな描写ではない分、今でいう企業のような目線で大名・城を捉えられる。
    印象的な場面は、織田vs武田(長篠の戦)の武田方敗因分析について。
    軍馬(マネジメント・オペレート)・仕掛け(機能)・仕組み(システム・戦略)の内、織田方は仕組みに勝っていた。それゆえ、再現性のある勝利を得た。といった意味合いのもの。
    他にも、武田の上杉の誘利か義か。など、ビジネスに当てはめられそうな部分多数。

  • 目立たない3人の2代目から見た戦国時代の生き残り方。渋いお話。

  • あまりスポットライトが当たらない上杉景勝、宇喜多秀家、毛利輝元について書かれています。上巻は本当に面白いです!
    1代目が高いカリスマ性を持った人ばかりで、どうしても比べられてしまう二代目の苦悩が綴られており、共感できるところも多かった。とにかく秀家が可愛い!小さいのに頑張っている姿が可愛かったです!
    下巻になると家康ペースの話になり面白さが半減しました…まあ史実なので仕方ないですが…

  • 上杉景勝、毛利輝元、宇喜多秀家の三人を軸に、偉大な先代を持つ三人の二代目が
    信長・秀吉・家康の三天下人とどの様に関わっていったのか。
    上巻は、まだ各家の事情に振り回されているだけの三人でした。
    下巻で三人とそれぞれの天下人との駆け引きが盛り上がることに期待したいところ。

  •  タイトルにある三人の二代目とは、上杉景勝・毛利輝元・宇喜多秀家のこと。
    それぞれ、上杉謙信・毛利元就・宇喜多直家という有名武将の跡を継ぎ、戦国時代を生き抜こうと悪戦苦闘していきます。

    あんまり歴史物読まないけど、ここ数年大河ドラマ見ているおかげで、登場人物を大河ドラマのキャストに変換して読みすすめることができました(苦笑)。

    それぞれ年齢も住む場所も違うのに、強力な身内に頭が上がらないのが面白い。
    下巻では、この三人の二代目、独り立ちできるのか楽しみです。

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著者プロフィール

堺屋太一

一九三五年、大阪府生まれ。東京大学経済学部卒業。通商産業省(現経済産業省)に入省し、日本万国博覧会を企画、開催したほか、沖縄海洋博覧会や「サンシャイン計画」を推進した。在職中の七五年、『油断!』で作家デビュー。七八年に退官し、執筆、講演、イベントプロデュースを行う。予測小説の分野を拓き、経済、文明評論、歴史小説など多くの作品を発表。「団塊の世代」という言葉を生んだ同名作をはじめ、『峠の群像』『知価革命』など多くの作品がベストセラーとなった。一九九八年から二〇〇〇年まで小渕恵三、森喜朗内閣で経済企画庁長官、二〇一三年から安倍晋三内閣の内閣官房参与を務めた。一九年、没。

「2022年 『組織の盛衰 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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