- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062175838
作品紹介・あらすじ
競争なしで一人勝ちできる。人生が逆転する秘密の勉強法。
感想・レビュー・書評
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夫に勧められて読んだ。読む前はなんだかよく分からないタイトルに怯んでいたけど、「はじめに」から面白くとても引き込まれた。
これは大雑把に言えば、自分が納得できる人生を送るにはどうしたら良いかということが書いてある本。そのための勉強法が、具体例などとともに説得力を持って載っている。
世間に惑わされず自分の興味をとことん掘り下げ、謙虚に生き、不利と思う状況でもプラスに変換する、人生を長い目で捉えるという様なこと。
個人事業を行う上でもとても参考になることが多かったし、何より読みやすかった。著者のことをあまり知らないので、他の著作も是非読みたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
すごい面白かった!
一見矛盾しそうなことを、さらっと肚落ちする言葉で書いている。荒俣さん自身のことがオープンに書かれていて、とても親近感がわいた。
失敗してもいい、好きなことにのめり込めば良い、苦手なことや嫌なこともとりあえず面白がってやってみたら良い。
今までに自分が何となく思っていたこと、感じていたことをしっくりくる言葉で表現してくれている!
「嫌われる勇気」にも通じる考え方が、あると感じた。 -
勉強の理想の流れとは
1.勉強することがとても楽しく、脳も喜び、幸せになる
2.幸せを感じたおかげで勉強により得たもの全てが血肉となる
3.学んだことが身についた実感、勉強の楽しさを感じて、さらに興味を追求してみたくなる
・宝探しをするつもりで色々な対象に触れてみる
・インプットに関しては、大きな網を広く張るような感じで大雑把にどんどん入れていく感覚が良い。インプットの段階で「整理しながら」と考えていると苦痛になる。アウトプットする機会が出てきたら整理すれば良い
・自分の持ち時間に制約をかける
・日本画に出てくる魚は水中にいる
・西洋絵画に出てくる魚は陸上にいる
→刺身で食べる習慣があるかどうかの違い
→西洋には海女がいない、透明な海や川もない
・自分を低い評価にとどめると、学べるものが多くなる
・短所を克服すると掛け算で伸びる
・自分の最強の勉強空間を探す
・良い本を第一印象で見抜くコツ
①タイトルに惹かれたり、はじめの2~3ページを読む
②小難しくなく、読みやすいと感じた本の方が深読みできる
④目次を読んで興味を引く項目が多ければ、買って損することはない。 -
気負わずとも、これぞ我が座右ノ書、と云える。
0点主義が文学部学生としてのレゾンデートルを補完する。 -
さすがアラマタ先生、単なるHow to本じゃない楽しさがにじみ出てます。さらっと読めるのに気になるフレーズが沢山でいつのまにか本は付箋だらけ。再読必至。
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中国の荘子にある「櫟社(れきしゃ)の散木」 役に立たなかったからこそ巨木になれた
たんなる手段や道具としての「冷たい勉強法」ではなく「熱い勉強法」をめざそう。
その通りだな。これからの時代、今までみたいに冷たい勉強法をやっていては、ますますコモデティティ化してしまい価値は生み出せない。
そのためには、「HOW TOの勉強」でなく「WHYの勉強」、あえてする飛車角落ちの勉強で鍛える勝負強さ、ザディグにならったセレンディピティ勉強法、不人気なもの、悪食狙い、隙間狙い、並列感覚などなど。
「わからないこと」を上辺だけで理解せずに、記憶という蔵の中にしまっておく。ためておく。
「あきらめる」ことで新たな選択肢があらわれる。
~「成功したい」「お金持ちになりたい」「異性にモテたい」。多くの人が人生で叶えたい人気の高いベスト3を、思い切って外してみよう。~
コツは簡単、「今やっていて、自分がおもしろいと感じるかどうか」を基準にする。
ごはんを食べることも忘れて熱中することが、勉強の王道なのだ。
まとめると、バカになってニッチをめざし、好きなことを続けるアマチュアになる為に世間並みはあきらめろ。
来たる評価社会では、これが当たり前の態度、心がまえとなっていくだろう。 -
ラジオ版学問のススメ
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図書館
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「0点主義」とは、「点数という束縛から離れて、さまざまな知的関心を楽しく広げていくこと」だそうだ。
いわく、「0点の成績をとりつづけることでたくわえられる『知の力』というものがあるのだ」と……。
要は、“「テストでいい点を取る」などというつまらぬ目的で勉強をせず、自分が面白いと感ずることをどんどん勉強していけ。それを突きつめていけば、やがてひとかどの仕事ができる力が身につく”ということだろう(私なりに意訳)。
なるほど、荒俣宏自身は、そうした知的探求をつづけて独自の地位を築いた人に違いない。
本書はそのような、“好きな勉強を楽しみながらつづけ、大きな「知の力」をつける方法”を、さまざまな角度から説いたもの。
以前、荒俣が会社員時代の昼休みの過ごし方を綴ったエッセイを読んで、強い印象を受けた。
副業で翻訳の仕事をしていた彼は、1回の昼休みで1ページを訳すノルマを自らに課していたという。昼食もとらず、昼休みに一心に翻訳作業をする知的貪欲さに、感服したものだ。
そういう人が書いた「知的生産の技術」なら、ためになりそうではないか。
ただ、本書はかなり期待はずれ。
「新しい知的生産の技術」と副題にはあるのに、書いてあることはどれも、技術以前の抽象的な「心構え」ばかり。そして、心構えとしても凡庸なアドバイスが多い。
本書のメイン・メッセージともいうべき、「恐怖や強制のもとでする勉強は楽しくないし、身につかない。ごはんを食べることも忘れて熱中することが、勉強の王道なのだ」という主張は、そのとおりだと思う。
言いかえれば、「フロー体験」に結びつく勉強こそが真の勉強だということだろう。
だが、それはまあ、あたりまえの話だ。問題は、我々が日々要求される「勉強」が、夢中になれるものばかりではないということなのである。
本書には“苦手な分野も心構え一つで楽しく勉強できる”というようなことも書いてあるが、あまり説得力がない。
要するに、目先の利益に結びつかない分野でも一心不乱に勉強できること自体、荒俣に与えられた特異な才能なのだろう。したがって、本書は我々凡人にはあまり参考にならない。