- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062177047
作品紹介・あらすじ
可笑しいけれど、どこかブラック。ワクワクするほど、不思議でキュート。
リアリズム、ファンタジー、恋も、ホラーも、クラシカルからモダンまで――。
異才・モトヤがその想像力のすべてを詰め込んだ、13の“アウトサイド”な短篇集。
感想・レビュー・書評
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何かの暗喩のようで、純粋なシュールのようで、強烈な皮肉のようで、掴みどころがない変な短編を集めた本書、わたしはとても好み!
中でも好きなのは以下作品。
・アウトサイド
日々の抑圧が狂気になる瞬間が、不気味に鮮やか。
グランドピアノの中に〇〇を放置、こわ!
・哀しみのウエイトトレーニー
突然ボディビルダーを目指し始めた妻の、奇妙だけど普遍的な夫婦愛の物語。印象的だった。
・マゴッチギャオの夜、いつも通り
意外なオチ。すごい力を持っていても、それに気づかず現状に甘んじる大衆への皮肉?
・Q &A
面白いんだけど、メディアの無自覚?面白半分?な悪意の余韻が残り、気持ち悪くていい。
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不思議というか奇妙というか。。
独特な短編集。 -
『嵐のピクニック』 本谷有希子 講談社
積ん読の中から掘り出したら、表紙がキュートに思えて手に取った短編集。
ずっと積んであったのを忘れていた本。私が読むだろうとオットが買って来てくれたが
「大江健三郎賞」でイキナリ読む気を無くしたんだった。(≧∇≦)
13の短編が入っているが、思いの外面白かった。以下目次。
・アウトサイド (ヤル気のない自分に根気よく優しかったピアノの先生が見せた狂気は)
・私は名前で呼んでいる (失恋したキャリアウーマンはカーテンの膨らみになにを見るのか)
・パプリカ次郎 (露店商の次郎が見たものは)
・人間袋とじ (しもやけで癒着しかけた足の小指をそっとはがすとき)
・哀しみのウェイトトレーニー (突然ボディビルにのめり込む主婦は…)
・マゴッチギャオの夜、いつも通り (多少のインテリジェンスより、集団の奇跡?)
・亡霊病 (最低で最高のホラー)
・タイフーン (傘は大切)
・Q&A (神の声か?ババアの世迷言か?)
・彼女たち (河原の決闘)
・How to burden the girl (少女の髪はいかにしてピンク色になったか)
・ダウンズ&アップス (結局は上辺と金?)
・いかにして私がピクニックシートを見るたび、
くすりとしてしまうようになったか (世の中、色々なお客様がいらっしゃいます)
リアリティーを感じさせるものもあれば、海外SF?と思う様な話もあり、とんでもないホラーも、不思議なファンタジーもあり、この発想は何処から?と驚きながら読んだ。
かなり面白かったので、カッコ内は自分の一言メモ。 -
単純に面白かった。
特に「哀しみのウェイトトレーニング」がお気に入り。 -
やはり奇妙で奇天烈。
短編なのでそれがよく際立っています。読み終わった後はぶわーっとハリケーンが通り過ぎたかのような何とも言えない感情になりました。 -
不穏な雰囲気、静かな狂気、そっと背筋が寒くなる感覚。どことなく切なさが漂っていたり、滑稽さが滲み出たりしているところも良かった。なかでも、「人間袋とじ」、「How to burden the girl」が好き。
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あれ?本谷有希子ってこんなんだったっけ?正直ちょっと残念っていうか、あれ?という感じ。自意識過剰の女とか、ちょっとおかしいけど、普通みたいな人とか、そういうのが、書くのうまい!って思う。正直「天才•本谷有希子」を感じられず。無理して、変な設定にして、がんばって無理して書いたのかなー?と思ってしまった。