ルカの方舟

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 175
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062183758

作品紹介・あらすじ

人類史を変える謎。究明は、一人の天才に託された。
火星からの隕石に、生命の痕跡が発見された。そんな折、一通のメールが科学誌ライターの小日向に届く。それは、火星隕石に関する論文偽装を告発するメールだった。研究室に赴いた小日向は、教授の遺体を発見する。保管庫には、方舟の形をした黒い個体が残されていた。黒色の物体を鑑定した科学警察研究所の女性研究者・佐伯は、それが火星隕石であったことを証明する。天才惑星科学者・百地が語る衝撃の真相とは!

感想・レビュー・書評

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  • 人類史を変える謎。究明は、一人の天才に託された。
    火星からの隕石に、生命の痕跡が発見された。
    そんな折、一通のメールが科学誌ライターの小日向に届く。
    それは、火星隕石に関する論文偽装を告発するメールだった。
    研究室に赴いた小日向は、教授の遺体を発見する。
    保管庫には、方舟の形をした黒い個体が残されていた。
    黒色の物体を鑑定した科学警察研究所の女性研究者・佐伯は、それが火星隕石であったことを証明する。
    天才惑星科学者・百地が語る衝撃の真相とは!
    (アマゾンより引用)

  • この作家さんもっと読もう

  • さすがの伊与原作品。
    評価は別れるのだろうけど、個人的には好みバッチリ、かなり上位のお気に入り。

  • やっぱり伊与原新は面白い。
    ひさしぶりの理系ミステリー堪能。
    論文の偽装、ルカの意味、方舟の意味、
    ラストの描かれる真実。
    続編が読みたい!

    映像にしても十分楽しめる内容だと思う。
    科学誌ライターの小日向に松坂桃李
    天才惑星科学者百地教授に小日向文世
    なんてどうかな。。。

    コンタミも読む予定。

  • 2022.2.1読了

  • 隕石を分析する大学の実験室で人が亡くなった。事故死か他殺か?科学誌の記者と大学教授が調べていく話。
    科学的な説明がわかりやすく、なるほどと思うことが多かった。隕石ひとつでこんなにも調べること分かることがあるのか、自然の大きさに学問の広さに驚いた。それに比べ大学の狭い世界の人間関係や利害関係に悲しくなった。仕方ない面もあるのかもしれないけど。
    犯人の予想がつきだしてからの展開が複雑で最後まで楽しめた。

  • とてつもなく壮大な事象を扱った物語で、読み終わってなんだか無性に夜空を眺めたくなった。
    研究者と呼ばれる方たちの努力や熱や闇がどれも身近に感じられる素敵な話だった。

  • 最近嵌ってる伊与原さん。神戸大学→東大大学院で地球惑星物理学を専門にしたという変わった経歴の作家さん。
    本作は第56回江戸川乱歩賞の最終候補作になりました。

    そうか、初期はこんなミステリーを書いていたんだ。なるほどね、ガチガチの理系がミステリーを書いたらこうなるな。
    研究論文のFFP(捏造,改竄,盗用)問題からの殺人事件。出て来るのはマッドサイエンティスト、天才科学者など、まあ色々出て来ますね。
    そしてそのバックに有るのが40億年前の地球上での生命誕生の謎。なにせ、謝辞の後に英語の研究論文らしきものがずらりと並んでます。もっとも難しい科学の話を分かりやすく書くのが特徴の作家さんですから、面白い科学解説書を読むような楽しさが有ります。

    元々ミステリーを読まない私なので、ミステリーとしては余り乗れなかったのですが、結構評価は高いようです。もっとも「科学読み物として面白かった」と言うのがプラスされての評価のようです。

  • 大学の研究室に突然送られてきた一通の告発メール。
    科学研究や論文に不正行為があるとする内容に一同困惑する中、研究室内で謎の殺人事件が起こる。

    伊与原さんお得意の科学ミステリー。
    今回は惑星や隕石等といった地球科学のジャンルで読み物としても面白かった。
    中でも、磁鉄鉱を体内に持つ微生物や動物の話が個人的に興味深い。
    磁気感覚を持つと地磁気の向きを感知して鋭い方向感覚を持つ、なんて羨ましい。
    だとすると方向音痴の動物は磁鉄鉱の割合が少ないということか。それは生きる上でも辛い。。
    方向音痴の渡り鳥や鮭がいたら面白そうだけど、本人にとってはそれこそ死活問題だろう。
    磁鉄鉱を脳内に持つ人間の場合、その磁気のせいで生じる激しい頭痛は嫌だな。でもほんの少しでいいから、磁鉄鉱が脳内に備わると便利だろうなー。

    それにしても科学者達に対する厳しすぎるプレッシャーには同情してしまった。
    こんな圧力を常にかけられていたら、ついデータも偽造したくもなる。
    「科学の世界に『あり得ない』と言い切れる実験結果などない」
    百地教授の言葉に救われた。

  • 『コンタミ』を読んで面白いなぁと思ったので、図書館から同じ著者の本を適当に借りてくる。
    業績のために…ということはあるのかもしれないなぁ。でもさ、本物でないものはいつかばれるよ。それにヒヤヒヤしながら日々を過ごすのかと思ったら、無理しないで地道にコツコツを選ぶほうがいいと思うのだけれど、競争社会に足を突っ込んだら、そうも言ってられないのかなぁ。
    上からの指示が多いと、自分を見失うってことはあるのかもね。

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著者プロフィール

1972年、大阪府生まれ。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程修了。2010年、『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。19年、『月まで三キロ』で第38回新田次郎文学賞を受賞。20年刊の『八月の銀の雪』が第164回直木三十五賞候補、第34回山本周五郎賞候補となり、2021年本屋大賞で6位に入賞する。近著に『オオルリ流星群』がある。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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