異国合戦 蒙古襲来異聞

著者 :
  • 講談社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062185011

感想・レビュー・書評

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  • 2度の元寇をテーマに、その戦いの裏側にスポットを当てた作品。これも地元のお話なので、近所で水城の堤防や防塁などを普通に見ている私ですが、なんとも不思議な感じがしました。日本側、高麗側、南宋側、元側からそれぞれ戦う指揮官や武士の思惑や事情が描写されていたのが面白かったです。事情を知るとただ単に悪いやつ、敵と一概に言い切れなくなってしまいます。

  • ブログに掲載しました。
    http://boketen.seesaa.net/article/412044370.html
    蒙古襲来=元寇(げんこう)。モンゴル帝国(=元)が、2度にわたって日本に襲来した。一度目が文永の役(1274年)、二度目が弘安の役(1281年)。
    日本史の、最大級の事件のひとつだ。

    北条氏の支配する日本、元の属国として苦渋をなめる高麗、世界帝国として膨張を続ける元。
    三つの国のそれぞれの事情を、的確にふまえ、その絡み合いとしての『異国合戦』が活写される。
    実に、手に汗にぎる面白さです。
    肥後の国(熊本県)の御家人竹崎季長(たけさきすえなが)という、魅力的なサムライを主人公にしたことで、物語が躍動している。
    それにしても、日本がモンゴルという異民族に支配される体験をしないで済んだのは、ほんとうに幸運なことだったなあ。
    大相撲の横綱が全部モンゴル出身であることを嘆くくらいですんでいるのは、ありがたいとしかいいようがない。

  • 竹崎季長、歴史で名前だけ習ったが、こんなに生き生きとした人生を送ったなんて思わなかった。

著者プロフィール

1958年岐阜県生まれ。一橋大学卒業。1996年「一所懸命」で小説現代新人賞を受賞しデビュー。98年『簒奪者』で歴史群像大賞、2003年『月ノ浦惣庄公事置書』で松本清張賞、04年『村を助くは誰ぞ』で歴史文学賞、08年『清佑、ただいま在庄』で中山義秀賞、14年『異国合戦 蒙古襲来異聞』で本屋が選ぶ時代小説大賞2014をそれぞれ受賞。『太閤の巨いなる遺命』『天下を計る』『情け深くあれ』など著書多数。

「2017年 『絢爛たる奔流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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