- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062187084
感想・レビュー・書評
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自意識が強すぎるのだと思う。こうありたい、元の自分から変わりたい、というのが恥ずかしいという前提だったのが理解しにくかった。
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とても騒がしい。
何度、落ち着け、と思ったことか。
誰しも多少人の目は気になるし、理想の自分は少なからず持っているものだけど、それはありのままの自分を受け入れた後で目指すものだなと思った。 -
何かを演じていない人間などいないのではないだろうか。
ただ、其れを嫌悪するのではなく受け止めることが大事なのでは〜と思う -
読んでいてただただ恥ずかしかった…
自意識次第で、あるべき自分から解放されて自己肯定できる。 -
H29/9/13
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詰まらなかった。。。病的に人の目が気になる男の話。西さんの小説は好きだけど、これは駄目。
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初めての西加奈子さんの小説。
すごかった。もう、学生時代の自分を監視カメラで見られていたのでは?というくらいに、主人公葉太よ自分を重ね合わせてしまった。
頭でっかちな人は、自分の心を守るためにたくさんの嘘をつく。見栄をはる。それが後になって仇になるとわかっていても、一度始めたら止まらない。
そうやって日常的にいつでも武装して鎧を纏っているから、普段は重いと感じなくても、具合が悪くなるとすごく重く感じる。
その鎧をひっぺがされてゆく葉太を見ていると、清々しいような、切ないような気持ちになる。もう身体がジンジンして思いがけず涙も溢れてくる。
それは悪いことじゃない。
今、現状の、一番自分の在るべき姿をさらけ出すきっかけになるから。 -
ニューヨーク初日からバックを盗まれ、で?
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読み進めていくうちに、葉太に共感できる部分があったり、少し自重しないとなと感じる部分があったり、理解しがたい部分があったり、色々な感情が渦巻き、人生において何かヒントになったような気がする。地球の歩き方を参考に、ニューヨークの街を闊歩する葉太、気分はすっかりニューヨーカーになった感じで、旅の世界に引き込まれてしまった感じである。ニューヨークの街並みは人種のサラダボールと言われる程の多人種、多様な世界感、カラフルな街並みであり、決して何が正しい、間違っているというのはないのだと感じる。
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全く共感できない主人公が、最後にはとても愛おしい存在になっていました。人を許せず自分自身をも許せず、何もかも父親のせいにして、しかし父親の財産に縋っている。ダメな29歳の青年を、実際一番ダメだと思っているのは自分自身で、精神を揺るがせながらニューヨークの街をさ迷っている。躁鬱の中を苦しむ姿は滑稽であり切なくもあります。極限で気づいた父への想いや人の優しさ、そして愚かな自分の御し方を、これから少しずつ自分の骨身にして行けば良い。愚かな男の大きな葛藤に、最後は涙が溢れました。