エウレカの確率 経済学捜査員 伏見真守

著者 :
  • 講談社
3.09
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本棚登録 : 343
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062188210

作品紹介・あらすじ

川崎市高津区で連続殺人事件が発生した。所轄署に県警その他の応援を加えた総勢100名を超える特捜本部は、次の犯行を防ぐべく捜査を開始した。現場に残された証拠品や犯行手口からして、捜査本部は同一人物の犯行と断定していた。だが、ひと月が経っても殺人犯は捕まらず、それどころか解決の糸口さえ見つからない低調ぶりだった。そんな折、疲労感漂う捜査本部に新たな捜査員が加わることになった。一人は科学警察研究所から来たプロファイラーの盛崎。そしてもう一人は、捜査員としては本邦初と思われる行動経済学者・伏見真守だった。伏見は経済学を駆使して独自の捜査を開始する。盛崎のプロファイリングによって捜査は進展を見せ始めるが、同一犯人説が大勢を占める中、伏見は独り、3件の殺人のうち1件は別の人物の犯行であることを主張する。経済学者VSプロファイラー。真犯人にたどり着くのはどっちだ!

感想・レビュー・書評

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  • 初読みの作家さんと思ったら違いましたが、行動経済学による捜査は初めてでした。

    経済学用語は難しいですが、論理的に話が進んで行くので面白かったです。
    そして経済学部って文系のイメージでしたが、数学強くないと無理だなと思いました。


    麻耶視点で話が進んでいるので、伏見の行動も途中隠されているものもありますが、行動経済学とプロファイルが融合できるような捜査が今後読めたら面白いなぁと思います。

    シリーズになっているようなので、つぎも楽しみです。

  • 行動経済学者である主人公とプロファイラーと女性刑事が連続殺人事件を追うお話。
    シリーズ第1弾。

    話の展開が丸わかりでしたが、経済学と犯罪というテーマに興味があった部分もあり最後まですんなり読了。

    もりあがる場面や刑事達の奮闘する場面などの描写は物足りない。
    経済学者である主人公も思っていたより天才ではない様子。

    女性刑事があまりにも頼りないので主人公とするには無理がある設定。

    シリーズで何冊かあるようなので登場人物がどのように成長していくのかもう少し見届けてみようと思う。

  • 行動経済学という聞きなれない方法で
    普通では解決できない謎を解いていってしまう
    すごいお話でした。
    机上で組み立てられて解かれていく
    事件の真相はいかに!?
    と思いながらも、伏線はちょっぴり判りやすくて
    おそらくこれがキーになる事象、などと
    考えながら楽しめる1冊。
    きっと、行動経済学の説明が専門的だから
    推理のほうはあえてわかりやすくして
    エンタテイメント性をより高めてくれているのかな?
    などと余計なことを考えながら読み終えました(笑)。

    そして2冊目が出る頃になって登録忘れてた
    ことに気づいた!

    「本の収穫祭」でPOPを書いたので
    特別に愛着のあるお話になりました。

  • こんなに後ろ向きな刑事も珍しい。刑事としての自覚も乏しいのでは?と思われるところが多々ありイラっとした。上司の言い分も良く分かる。でも、事件を通して前を向けるようになったので、続編が出るのなら期待。
    経済学、、、事件に役に立ったのかどうか正直よくわからなかった。。

  • 58:面白いし、好きなんだけど、読めば読むほど文系版「ガリレオ」。次回作があるならそのあたりをどう差別化してくるか、だと思う。麻耶ちゃんの行動にもちょっと辻褄が合わないところがあって、それで「そんなわけあるかー」ってなっちゃう。

  • 異色の設定だけど少し説得力にかけるかな。知り合いで類似研究をしていた人もいるので、読み物としてはそれなりに楽しんだ。

  • 経済学者が事件を解決する話。主人公の女性刑事の飲み込みが悪すぎて、テンポ悪い。

  • 2016年10月7日読了。
    久々にしっかり捜査をするミステリを読んだ。
    どこまでも理詰めで追い詰めていく過程が面白い。タッグを組んでいるのが感情的な人間、というのもセオリーではあるけどよかった。

  • 行動経済学をわかりやすく説明する本。心理学的な側面もある。

  • 面白かった。
    行動経済学者の視点で犯人にせまる!伏見先生が飄々としてて恰好良い。
    被害者が殺害されたことで一番得をするのは誰か?
    ふと、2時間ドラマの刑事さんも良く言ってる?って気がしたけれど、数字や数式を持ち出して説明されるとナルホド感が違う(笑)。
    相棒役の刑事・麻耶ちゃんのやる気のなさとどんより感がすごすぎて、読了後すぐに就寝したら嫌な夢みた…。

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著者プロフィール

1985年神奈川県生まれ。25歳のときに書いた『グレイメン』で2011年に国際的小説アワードの「ゴールデン・エレファント賞」第2回大賞を受賞。’12年に同作品が日米韓で刊行となり、26歳で作家デビューを果たす。『エウレカの確率 経済学捜査員 伏見真守』は、経済学を絡めた斬新な警察小説として人気を博した。また’18年に『60(ロクジユウ) 誤判対策室』がドラマ化され、『20(ニジュウ) 誤判対策室』はそれに続く作品。その他の著書に『小鳥冬馬の心像』『法廷外弁護士・相楽圭 はじまりはモヒートで』『ため息に溺れる』『キリングクラブ』『第三者隠蔽機関』『本と踊れば恋をする』『この色を閉じ込める』『断罪 悪は夏の底に』『いたずらにモテる刑事の捜査報告書』『私はたゆたい、私はしずむ』『闇の余白』など。現在は医療系企業に勤めながら、執筆活動に励む。

「2022年 『ゾンビ3.0』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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