時穴みみか

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062193252

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  • 美々加は母子家庭でママが大好きの甘ったれの小学6年生。

    ママの恋人の熊田さんに嫉妬心を燃やし、引っ込み思案で頭のいい美々加が、
    道草途中にタイムスリップしてしまったのは、昭和49年の時代だった。

    小岩井さん家の次女のさらちゃんとして、昭和の古き良き時代の生活を送る日々。
    包容力のあるママさんに、力強いパパさん。
    優しいお姉ちゃんに、アホのまさお。
    美々加が平成から来たと信じてくれる心優しき4年生のクラスの友達。

    最初からなにか読んだことがあるなあと思ったら
    美々加だった。少女怪談と願いに出てきた美々加。
    ふとした偶然でまた会えて嬉しい。

    さらちゃん本人どこいった云々は考えるとキリがないから無視して
    最後、さらちゃん(美々加)が死んでしまったところが、
    意外にも切なくて、平成に戻った美々加が小岩井さん家族と再会するところがまたぐっときた。

    そう、よかったよ)^o^(

  • 平成生まれの少女が昭和49年に5ヶ月間タイムスリップしてある家族と暮らす。懐かしい、あった、あった、そうだった。昭和生まれの私も、記憶を引っ張りだされ、一緒にタイムスリップしながら読んだ。時空、記憶、成長、生と死、不思議。表紙の絵のインパクトも強く、相乗効果で楽しめた本だった。

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著者プロフィール

1962年福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒。95年「午後の時間割」で第14回海燕新人文学賞、98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、2000年『夏の約束』で第122回芥川賞を受賞。その他の著書に『ルート225』『中等部超能力戦争』『D菩薩峠漫研夏合宿』『編集ども集まれ!』などがある。家族をテーマにした直近刊『じい散歩』は各所で話題になった。

「2022年 『団地のふたり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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