喉の奥なら傷ついてもばれない

著者 :
  • 講談社
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感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062197854

感想・レビュー・書評

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  • 「校閲~」からの連続で宮木さん。

    同一人物の書いた作品とは思えない。
    驚いた。
    どちらかというと病んでる人たちのお話。

    振り幅が大きいなぁ。題材は女。
    屈折していて、ねとねとしていて、
    凶暴で狂喜に満ちた心を持つ。
    女以外にこんな生き物はいない。

    本のタイトルの付け方が
    秀逸。

    作品の一文をタイトルに持ってくるなんて
    しかも、この一文はとても心に残る。

  • 愛に囚われ欲望の渦に呑み込まれもがき続ける女の物語

    人は皆どこか欠落している、それを埋めようと必死になっている。
    心なんて簡単に壊れてしまうのに
    それでもあなたはまだ檻の中にいるの?
    ー愛情という檻に繋がれている人へー

  • おそろしい本
    深夜にベッドの中で読み進めたい
    じっとりした内容だけど不思議と重い気分にはならない

  • こういうドロドロしたやつ苦手だけど、この本はとても好き
    読み進める事に面白くなる

    個人的にはヤクザと駆け落ちするお話が好きでした

  • 短編集。
    禁忌を冒した主婦たちの話。
    あまり共感は出来なかった。
    官能小説なのですが、表現が今ひとつ好きになれなかったです。タイトルのシーンも、思わずウッとなり、目を伏せてしまいました。
    最後の過干渉の母の話が不気味で気持ち悪いけれど、一番面白かった。

    母の虐待から助け、一緒に家出をしてくれた同級生と再会した主婦。

    バイト先の訳あり学生が気になるナチュラル嗜好の主婦。

    旅先で出会った純粋無垢な少女が気になる金持ちの老人と結婚した主婦。

    夫の愛に満たされているはずなのに、生徒である単身赴任の男に胸をときめかせるピアノ教師。

    ヤクザの情婦となった小料理屋で働く主婦。

    子離れ出来ず、娘を縛り監視する母。

  • エグり エグられ、
    傷つけて 傷つけられても、
    その愛が欲しい。
    そんな 禁忌を犯した人妻たちの、6編の短編集。
    最初の、「天国の鬼」
    未熟な恋の爪痕を 残そうと、
    『喉の奥なら、傷ついてもばれない。』
    少年の言うセリフが切なくて。
    だけど、青春ラブストーリーで終わらない。
    痛い、辛い、恐ろしい…
    短い物語で、いろんな感情沸き起こり、
    忘れられない一編となった。
    最後の「泥梨(ないり)の天使」
    母親が抱く、娘への
    過保護な愛が、危険すぎる

  • ヒグチユウコさんの怪しげに美しい装画も光る。耽美な世界を感じる。理解不能だけれど美しく醜い。結構好きです、宮木あや子のこの世界観。

  • ☆天国の鬼…うーん、「春狂い」思い出す。
    比べれば、全然救いがあるけれど。
    この2人は、結婚には向かないのだろうなあ。
    そんなほのぼのと日なたで笑い合ったり、ささいなことで喧嘩したり、そういう家庭的な風じゃない。もっと余裕がなくて、それしかなくて、求めることも求められることも必然。引き付けあう力が半端ではないというか、だからこそ2人で生きることを現実にしちゃいけないっていうか。今ぐらいの距離がベストなんだと思う。一番愛していても、一番近くにいない方がいいことも、あるのかあ。

  • すごかったなぁ。嗜虐性が共通して流れていて、母と娘の関係はとくに壮絶でした。最後のサプライズがなかったら、若いひとが読む本だよな・・・(厨二っていうか)とだけ思って終わったかもしれない。

  • 現代ものの短編集。面白かった。やっぱ宮木さんの文章すきだな。偶然起こりすぎがちょっと気になったのでそこがもう少し違った展開なら尚いいかも

著者プロフィール

1976年神奈川県生まれ。2006年『花宵道中』で女による女のためのR-18文学賞の大賞と読者賞をW受賞しデビュー。『白蝶花』『雨の塔』『セレモニー黒真珠』『野良女』『校閲ガール』シリーズ等著書多数。

「2023年 『百合小説コレクション wiz』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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