- Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062209557
作品紹介・あらすじ
「道鬼斎の旅 壱」 書き下ろし
「火、蛾。」 小説現代1月号
「甘粕の退き口」 『決戦!川中島』
「幽斎の悪采 」『決戦!本能寺』
「道鬼斎の旅 弐」 書き下ろし
「槍よ、愚直なれ」 『決戦!賤ヶ岳』
「怪僧恵瓊」 『決戦!関ヶ原』
「日ノ本一ノ兵」 『決戦!大坂城』
「道鬼斎の旅 参」 書き下ろし
感想・レビュー・書評
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本能寺の変や大坂夏の陣の新解釈。でも幸村のほうは結末がいまいちよく分からなかったのと、「日ノ本一の兵はだれか」の結論がありきたりでちょっと不満。まあでも、合戦はフェイクニュースの流し合いというのはリアルだと思う。
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日ノ本一の兵とは。このようなテーマにて、戦国時代の武将が連作短編集の形式にて展開する。
自由な発想で、ストーリーが展開する。
まさに歴史小説のエンターテイメントという感じ。 -
【きっかけ・目的】
日本一の兵をめぐる戦国時代の連作短編集。
企画ものということをあとがきで知る。
【感想】
自分の中では、おにぎりしか印象に残らない展開だ。
道鬼斎が作品を通じての裏の主人公だ。走るのが得意な使用人。
最初は主人の菊亭晴季からの依頼で日本一強い兵を求め各地を訪ね歩くうち自らがそれを求め歩く。
おにぎりの食べ方で年月を重ねていく様を描いていく。
途中の展開からもしやと思ったが展開的には大坂の陣にたどり着く。
そう、有名な一節。真田の兵、日の本一の兵なり。
最後に至るまでの複線で大いに楽しませどんでん返しでまた楽しめる。
【終わりに】
無性に読み終わった後にしおむすびを食べたくなった。
というわけでセブンイレブンで買って食べた。 -
『決戦!〇〇〇』シリーズをまとめた短編集。
お話をつなぐように書き下ろされた『道鬼斎の旅』に強く惹かれた。
『日ノ本一の兵』とは?
わたしの知識レベルでは、思い当たる人物が限られる。
それでも、道鬼斎に寄り添い考えつづけた。
・・・そう、その方。
あなたが最初に思い浮かべた方です(´-`) -
〈日ノ本一の兵〉を追い求める道鬼斎を軸に、乱世の終焉までをえがく。
たのしんだけれど、ほとんどが『決戦!』シリーズ既出で、未読部分が少ないのは残念。
道鬼斎のエピソードがはいることで、ばらばらだった短編がひとつにまとまり、流れが発生しているのは、おもしろく感じる。 -
乱世の英雄豪傑の中で一体誰が本当の兵つわものか。何かに突き動かされるように戦に駆り立てられる武将たち。情や理性の堰を安々と越え、闘いへの興奮と快楽が肥大していく様は残酷ながら、時代の軸と納得。頁を捲ると背徳や不義などの謀で主従や形勢がいとも簡単に入れ替わる。生き延びるため心を殺し、謀反や理不尽に無念を噛み締めた多くの兵たちに心が及ぶ。何が正しいかは決して一つではない。日本史が苦手で人情ものを好んで読んできたが、血が沸くような野心や執着が「情」だけではない世界観を描くものとして、もっと読みたくなる。
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戦国武将で誰がいちばんのツワモノか、っていうの
歴史好きは大好きなトークテーマだし、“日の本いちのツワモノ”ってどうせ真田幸村っていうんでしょー定番でしょー
みたいなかんじで予想しながら読み始めたけど。。。。
いやあ、そう来たか、
幸村のif設定が、ほんと斬新、
真田幸村ってもう大衆ヒーローとしてすごくファンタジックに作り上げられた部分もあるけど、そういう十勇士的要素はぜんぜんなくて。
ちょっと痺れた、よくこんなこと思いつくなあ。
でもそうだったかもしれないと思えてしまう。
章の時系列も前後していて、伏線回収が入り組んでて、加藤虎之助(清正)の章がちょっと脇道に逸れたかんじがしてたけど、なんのなんの、大事な伏線があった、
だいたいからして冒頭が水野信近の閨から幕開けするという。。。物語への吸引力みたいなのが強い作品だった、いつのまにかどっぷり、ツワモノたちの生き様にひきこまれていた、
これいつか映画化とかされるんじゃないかなあ、
ここらへんの時代の勢力図をもっとちゃんと把握できてたらもっともっと楽しめたんだろうにな、
自分の歴史の知識の浅さが悔やまれる、ちゃんと勉強したくなっちゃった
ちょっとまとまらないですが面白かった、2-3度読み返したい。
木下さんまだ数冊めなんだけど、この方はいわゆる通説を痛快に裏切ってくるからほんと素晴らしい、この時代の、家名を残すためなら命のほうが軽かった壮絶な感覚、駆け引き、覚悟、、
とにかく読み応えアリ。武将モノ好きな方には、ぜひぜひお勧めします。 -
刀と刀、身体と身体がぶつかり、弓が空を切る音が聞こえてくる。
歯を食いしばり、戦う男達がまるで目の前にいるようだ。
血湧き肉躍る。
胸が高鳴り、体が熱くなる。
だが、剛だけでは無い。
柔らかくも美しく、儚げな場面も秀逸だ。
そして、この物語は、最後まで読んだ時にその凄さが初めて分かる。
日ノ本一の兵とは果たして…… -
戦国モノの短編集だけど、一見バラバラのようで、それぞれリンクして、最後に大円団という趣きだけど、もともとの短編をなんとか組み合わせるための設定に無理を感じるポイントがあり、なんとなくはまれないまま終わってしまった。