マリア: ブランデンブルクの真珠 (講談社X文庫 はD- 1 ホワイトハート)
- 講談社 (1996年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062552493
作品紹介・あらすじ
17世紀半ば、現在のドイツ地方は、300の国家が割拠した。その一つハルバーシュタット公国は、若き選定侯率いるブランデンブルクに、まさに落ちようとしている。令嬢の身代わりとして城に残った、宰相の娘マリアは、その夜、父を処刑した選定侯に14歳の体を奪われる。戦乱のヨーロッパを舞台に、愛と生きる道を必死に探る少女。息もつかせぬロマンス。第3回ホワイトハート大賞・佳作受賞。
感想・レビュー・書評
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中世ドイツ。若き選定侯率いるブランデンブルクに、国を滅ぼされた宰相の娘マリアは、父を処刑した選定侯に蹂躙される。混乱の最中、マリアは生きる道を模索し、もがき苦しむ。
おおぅ。なんというハード展開。なかなかホワイトハートではめずらしいのではないでしょうか。
ただ、ホワイトハートはたまにこういう隠れた硬派な名作を出してくれるので、好きです。(ただ、最近は路線変更してしまい、そういう余地もなくなりましたが)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表紙がキラキラしすぎているので買うのをためらったが、思いきって購入。買った後で気がついたんですけど、表紙が違うやつがあるんですね。そっちを買えばよかった・・・と後悔。
●内容●
可哀想な女の子が主人公です。不幸の連続ですが、その中で微かな幸せがあると微笑ましくなります。ベタベタの恋愛ものが苦手な人にはちょっとオススメできません。 -
荒削りだからこそ伝わってくる作者の思いと、作品の力強さ、キャラクターの魅力が存分に読み手をストーリーへと引き込ませる。
文体は素人臭さが十分に残るが、終盤に向かうにつれ、気にならなくなった。
ジェットコースターのような展開に、キャラクターへの感情移入は少し難しいが、一人ひとりが際立った迫力とストーリーを牽引する役割を与えられ、十分に全うしていた。
ラストの穏やかで優しいひと時を迎え、ようやく安堵する。
とにかくマリアが健気で可愛くて、彼女の幸せだけを願わずにはいられなかった。
個人的にはオーラが好きすぎて、もうどうしていいか分からない。
全キャラクターで一番オトコマエ(男前?漢前?)だと思う! -
ラブロマンス好きにおすすめ。特に序盤の勢いに圧倒される。
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主君の姫君の身代わりとして侵攻してきた敵である
フリードリヒの夜伽相手として寝室に送られたマリア
そんな敵である筈の相手の子供を身籠る。
ベタな展開といえばそうなんですが、複雑な心境と
絶望に陥りながらも前向きに生きるヒロインが可愛いです。
挿絵も素敵。
この人の小説はどれも歴史に実在した人物が出て来たり
主人公が素敵で周りもいい男がいいのではずれは無いと思います。
勿論フィクションですが歴史好きな人には更に楽しめると思います。 -
再読。
当時、ヨハンのマリアへの行いがかなり衝撃的でショックでしたが、綺麗なお話だとも感じました。久しぶりに読んでみると、人を愛する姿勢が綺麗だな、と。 -
17世紀後半のドイツが舞台で、フランデンブルク選帝侯フリードリヒとクレプト家の娘の話。
私的にソニアがちょっと可哀想と思いました。ネフード・ミクエルが好き。 -
榛名しおりさんのデビュー作。主人公マリアの激動の人生が書かれています。
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高校生のとき図書館で見つけて読んで年に1度程どうしても読みたくなるので探して買ったもの。マリアの生き様が深く強く心を打ちます。