- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062573856
作品紹介・あらすじ
ニュートン力学によれば、初期状態がわかっていれば、悠々たる天体の運行から人間の生命にいたるまで、あらゆる自然現象の未来が完全に予測できるはずだ。この絶対的とも思われる古典力学に立ち向かい、結末は確率的にしか決定されないとする不確定性原理を掲げ、量子力学の本質に鋭く迫る。たとえ話がとてつもなく面白く、わかりやすい。
感想・レビュー・書評
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巨人の星とかゼロ戦とか脱線しまくるところは置いといたとして、非常にわかりやすく不確定性原理や量子物理学について書かれてある。物体は確実にあるところにある、という大前提が古典物理学でありその集大成が相対性理論であり、対して量子物理学とは原子レベルのミクロな世界ではあるところにあれば他の部分にもある、という不確定、確率的な要素があるという説明は非常にためになった。原子は壁を隔ててあちらにもありこちらにもある。また、人間がもし現在の百億倍の大きさだったら、他人を認識するのに数秒かかるため、お互いの共通時間がなくなる(相対性理論)、またもしミクロレベルに小さかったらお互いの位置を特定できない。つまり現在の人間や地球の大きさとはある意味奇跡的な大きさなのであるという概念は目から鱗であった。
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いろいろたとえ話を出して説明してくれるのだが、中学理科レベルの理解すら怪しい小生にとっては、v(振動数)とか出てくるだけで拒絶反応。
「消える魔球」等のたとえ話と不確定性原理がどこでつながるのかわからず頓挫。
それでも意味不明なまま、最後まで我慢して読んだ。本書が正真正銘「はじめの一冊」であれば、理数系オンチにはきついと思う。 -
物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。
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返却:物性研図書室へ返却してください -
物理学者 都筑卓司氏による不確定性原理についての解説書。1970年発表の同名書籍の新装版。不確定性原理がどういったものかについて初めて触れるには、とても良くできた内容です。しかし当然ですが、本書を読んだだけで不確定性原理を理解できるほど甘くはありません。本書に登場する例え話ですが、もともと書かれたのが50年前ということを考えると「巨人の星」、「SF戦争」、「忍術」などを取り上げたのも分からなくはないかな。
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古い本だけどわかりやすい
くだらない例え話を全部飛ばしたので読む時間はかからなかった
不確定性は、観測による誤差な影響をなくせない、みたいなことと勘違いされがちだけど、拡大するほど荒れ狂うし、極小時間ならエネルギー保存則を無視するようなホワイトノイズな真空空間すら描き出す -
ハイゼルベルクの不確定性原理をたとえ話を多く使って解説。因果律は不確定になった。
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入門書として良いですね。
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【配置場所】工大新書B【請求記号】421.3||T【資料ID】91020887
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こちらを読了。
旧版は昭和45年=1970年の刊行らしい超ロングセラーなだけある名著と言ってよいと思う。
私のような文系の人間が(ハイゼンベルクの)「不確定性原理」とは何たるか?をだいたい理解することが出来る(理解した気になれる)。というか、読み物として楽しく面白い。
のっけから出て来る事例が「巨人の星」の消える魔球だったりするのはロングセラーゆえ致し方ないが、2002年に新版に改訂されていることもあり内容的にはほとんど古さを感じさせない。
都筑さんの他のブルーバックスの著作もぜひ読んでみたくなった。