「複雑ネットワーク」とは何か―複雑な関係を読み解く新しいアプローチ (ブルーバックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062575119

感想・レビュー・書評

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  • ネットワークやインターネット、SNSとしてのtwiter,mixi,facebookを卒論として考える時に避けては通れない基本書である。引用文献とはならないが、具体的なテーマを論理だって考えるための助けになるので、研究テーマを決めるまえにぜひ読むべき本である。

  • ネットワークについての研究は、単純化されすぎたモデルが現実に即さない場合が多々あるが、複雑ネットワークの挙動はより現実のものに近い。ワッツとストロガッツによるスモールワールド、バラバシによるスケールフリーネットワークの説明とその応用についてよくまとまっている。ネットワークの経路数/ノード数を「距離」という。スモールワールドネットワークはショートカットを入れることでこの距離が大幅に短くなっている。ノードあたりの経路数(枝の数)がべき乗則にそったものがスケールフリーネットワーク。これはWEBなどのように富める者はますます富む形になる(有名なサイトはより多くのリンクが張られる)。このモデルは感染症対策などにも用いられる。一様に予防接種を行なうよりも、リンクの多い人(ハブ)に対して治療を施すほうが効果的。ネットワークの理論では、ノード間を結ぶリンク一本=距離1ということになっているが、生物学などでは物理的な距離や順路も関係してくる。これらへの応用はまだこれから。

著者プロフィール

ニューヨーク州立大学教授 博(工)

「2022年 『テンポラル・ネットワーク(第2版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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