誰が本当の発明者か―発明をめぐる栄光と挫折の物語 (ブルーバックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062575256

作品紹介・あらすじ

エジソンは白熱電球の25番目の発明者!?ワットは単なる改良家!?アークライトは発明の盗人!?技術開発史を彩る発明者たちの本家争い。

感想・レビュー・書評

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    模倣・盗用といえば、しばしば日本人の模倣好きが論議の対象になる。  ロシアの軍人ワシーリィ・ミハイロヴィッチ・ゴロウニンは、「日本人は模倣が好きで、ヨーロッパの船の図面だけでなく、模型まで持っている」(『ロシア士官の見た徳川日本』徳力真太郎訳) と指摘している。  世界有数の工業大国になってからも、欧米諸国からは、「日本人が成し遂げた独創的な発明はない」「日本は物まねだけで輸出大国になった」といった、理不尽な批判にさらされた。  前出の高峰譲吉は日本人の模倣性について心を痛め、米国から帰国後、旧知の渋沢栄一に、「日本の機械工業はようやく進歩したが、化学工業は貧弱きわまる。いまや電気と化学が応用技術をさかんに生んでいる。欧米人は、日本民族を模倣的国民といっているが、模倣も長ずれば発明ができるかもしれない」(宮田親平著『科学者たちの自由な楽園』) と説いている。

    モークリーは、父親が物理学者だったせいか数学と物理で際立った才能を持っていた。ジョンズ・ホプキンズ大学では学部で工学、大学院で物理学を学んだ後、開発に着手した当時は、ペンシルヴェニア大学で教鞭をとっていた。  また、エッカートはフィラデルフィアの有力建築業者の息子で、大学入試の数学では全国二位の成績を収めた天才少年だった。

  • 資料ID:98060466
    請求記号:081||B||B-1525
    配置場所:工枚普通図書

  • Asian Reading アジアの活読

    「誰が本当の発明者か」 志村幸雄 ブルーバックス

    数時間の差が運命の分かれ目、電話のベルとグレイの争いは有名だけれど
    頑張れニッポン、炭素繊維に電卓、光ファイバーと青色LED、フェライト
    などなど、戦略に負けたのもあるけれど。P131 西澤の光ファイバーの特許
    不成立は、日本の研究風土の弊害とか、ノーベル賞自体が欧米アカデミズム
    向けの賞だと、いいとこついてる。

  •  古今東西、各国で凌ぎを削られてきた発明の歴史は、そのまま世界史の反映である。
     それは、純粋に技術開発の軌跡であるばかりでなく、人間同士あるいは国家間の争いにも等しい。
     発明者の特定の困難、戦術としての宣伝、特許裁判における攻防。
     さらには、国家的威信や、風土や気風からの影響も受け、技術発展は現代社会を支えてきた。
     そうした発明者たちを巡る事例を、本書は、読み物形式に仕立てている。
     理系出身でなくとも解り易く読み易い内容となっており、気軽な雑学書として楽しめる。

  • 特許の重要性を認識することを目的に読みました。
    特許の歴史ってかなり深いんだということを知りました。かのリンカーンが特許申請していたとは。

    あと、この手の本を読むほどエジソンのイメージが崩れていきます。。

  • [ 内容 ]
    エジソンは白熱電球の25番目の発明者!?
    ワットは単なる改良家!?
    アークライトは発明の盗人!?
    技術開発史を彩る発明者たちの本家争い。

    [ 目次 ]
    序章 なぜ発明者の特定がむずかしいのか
    第1章 発明か改良かをめぐる攻防
    第2章 特許裁判が分けた明暗
    第3章 巨人の影に泣いた男たち
    第4章 国の威信をかけた先陣争い
    第5章 並び立つ発明者

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    [ 参考となる書評 ]

  • 発明品について誰が本当の発明者と呼べるのか?について書いた本発明をする人の人柄とか人間らしさがおもしろいですあと 国と国との力関係とか

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