「交渉力」を強くする―上手な交渉のための16の原則 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
3.11
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本棚登録 : 269
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062577076

作品紹介・あらすじ

あなたが交渉で「損してばっかり」なのはナゼか!?お人好しな性格・先に本音を明かしてしまう・主張に説得力がない・ハッタリがすぎる・安易な妥協案に飛びつく・感情的になる・相手の話を聞かない・相手の視点で考えられない、相手の「期待値」を上げてしまう…から、あなたはホゾをかむ。

感想・レビュー・書評

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  • 内容的に目新しい点はなかった。しかし、交渉の中で実践することは難しいと思われる。何事も理屈を学ぶだけでは十分でない。

  • 職業柄交渉事が多く、仕事上で役立つかもしれないと思い手に取った一冊。

    本書の構成は、大きく分けて
    交渉に失敗する原因、交渉の原則、交渉に勝つための戦略の3部構成になっている。

    交渉が上手くいかない人の原因から、交渉に勝つためにどのような戦略で挑めばいいのか、心理的な心構えとロジックとの2軸からアプローチ方法について事例を交えながら詳細に書かれている。

    私自身、職種側交渉に長けていないといけない立場だが実戦できていることは半分程度だったので改めて学びを深めることができた。
    交渉は仕事だけでなく、日常的に発生するので日常でトラブルになりそうになった時の回避術として交渉力を活用することができると本書に気づかされた。

    毎日の交渉で、本書から学んだ交渉術をフル活用し、実戦していきたいと思う。

  • 非常にわかりやすい文章で、読みやすかった。
    書かれていることは当たり前のことばかりだが、あらためて認識するにはちょうどいい。
    印象に残ったのは
    ・相手を怒らせないこと。話をよく聞く。
    ・相手を批難しない。
    ・強者と弱者のポジション
    ・平行線をたどったときに別の視点から提案。(中古車を兄弟で取り合うエピソード)
    ・「ではどうすればよくなると思いますか?」で前向きに。

    他にテクニカルな内容(かけひき・手札は小出しに・状況によってははったりも・数値を使った根拠・相手に勝たせたと思わせる)なども。
    けんかではなく、All or Nothingでもない。お互いwin-winがのぞましい。
    「選択の地図」の本を思い出す場面もいくつかあった。

  • 交渉の実践手法が、例題をもとに確認出来る。
    ま、読んだだけではすぐには役に立たないが、これを元に鍛えたいスキルではある。

  • ・交渉の基本は太陽型。相手がしょうもないとわかった時点で北風型へ
    ・相手の話をよく聞く。相手の「真の要求」「隠された要求」を理解する
    ・「相手の譲歩案」を自ら提案する
    ・「自分が勝った」と思っていることを悟られない

  • 105円購入2014-02-21

  • 【要約】


    【ノート】
    ・新書マップの「影響力の武器」→「影響力」→「交渉力」で。「ブルーバックス」というのもまた興味をひかれた一因。

  • お人好しな性格、先に本音を明かしてしまう、感情的になる、主張に説得力がない……など。あなたが交渉で「損してばっかり」なのはナゼ?

  • 【感想】 
     普通の人にも使いどころが分かる本ならよかったのに……

     まず定義から。交渉とはみずからと他人との間で合意を探すことだという。(p.22)
     第一章では交渉失敗例が取り上げられ、読者が「あるある」と共感したところで第二章に進む。

     本書では、本格的な利害調整ではなく、日常生活での話し合いに焦点があるそうだ。著者は日常の交渉における「五大原則」を次のように定義する。(p.30)
      (1) パイの奪い合いだ
      (2) 共同作業だ
      (3) 交渉を決着させるのは(第三者でなく)当事者だ
      (4) フェイントがつきものだ
      (5) 「公平性の原則」を守れ

     これらは一読して分かるように、規範を前提にしたもの〔公平性〕、前例から引き出した常套手段〔フェイント〕、隠れた前提など、次元(または「基準」・「層」)の異なる事柄を列挙して構成している。個人的には、守るべき原則というより前提と題した方がしっくりくる。
     この原則を頭に入れてもらって次の第三章に進む。
     なお、本書の実容量160頁の中で、第三章は130頁を占めている。81%。

     さて感想の本題。
     第三章で示される「交渉で勝つための戦略」は、それぞれ非常にもっともらしい。基本的なことであるため個々に見れば幼稚な交渉術に見えるが、実生活上の交渉・やり取り・会話等でも、これらが常に底にあることは間違いない。

     しかし、こういった基本的な事柄の列挙を行うわりに、全体的にはその意図がつかみにくい(=ぼけている)。
    ・組み合わせ(発展的な例)を見せるわけでもなし。
    「戦略」と「戦略以外」との複合も考えられるが、本書では触れていない。
    ・個々の戦略を掘り下げるわけでもない。(本書はごく薄いため、頁数が足りなかったわけではないはず)
     例えば、「戦略04:期待値を下げよ」に対して心理学的な根拠づけをするのも(通俗的になるが)可能だったと思う。

     本書を読んでも交渉に役立ちそうにはない。とくに心理面での駆け引きについては、本書以外でも参考になる本がいくらでもある。
     否定的なことばかり書いてしまったが、本書に対しては、もちろん別の見方もある。
     第1章(交渉失敗の原因)の理由として第三章(基本戦略)を捉えるのだ。そうすると非常にしっくりくる。ただし、そうなると「交渉失敗の研究」というテーマになってしまうが。

     本書には、すぐの実用に移せる知識は少ない。かといって、理論面を解説してもいない。つまり、とても半端な本だった。
     著者はあえて易しめに書いたのだと思うが、結果から見ると裏目に出てしまっている形だ。


    【目次】
    はじめに 003
    第1章 あなたの交渉はなぜ失敗するのか 013
    第2章 「交渉」とはなにか 029
    第3章 交渉で勝つための一六の基本戦略 039
     01 欲しがらないふりをせよ
     02 交渉決裂の恐怖に耐えよ
     03 正しい根拠で主張せよ
     04 相手の期待値を下げよ
     05 巧みに吹っかけよ
     06 効果的に脅せ
     07 相手をあせらせよ
     08 相手の話はよく聞け
     09 相手に共感を示せ
     10 相手を助けよ
     11 「相手の譲歩案」を自ら提案せよ
     12 自分の譲歩は高く売れ
     13 譲歩は小出しにせよ
     14 成果を欲張るな
     15 第三の道を探せ
     16 メールだけでの交渉には注意せよ
    第4章 交渉で勝つためのチェックリスト 167

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著者プロフィール

藤沢 晃治(ふじさわ・こうじ)

慶應義塾大学卒業。管理工学を専攻し、卒論では、AI(人工知能)をテーマとしてチェスを指すプログラムを作成。大手メーカーでも専攻を活かして、ソフトウェア・エンジニアとして勤務。『「分かりやすい説明」の技術』、『「分かりやすい文章」の技術』、『「分かりやすい表現」の技術』の3部作のベストセラーなど、講談社・ブルーバックスの著作がシリーズ合計65万部を超える。2005年に退職後、数多くの企業向けの研修で活躍中。「分かりやすく伝える技術」をテーマに、日本テレビ系の教育バラエティ番組『世界一受けたい授業』にも講師として出演。TOEIC900点、英検1級、工業英検1級、通訳ガイド資格(英語)なども持つ。
その他に『日本人が「英語をモノにする」一番確実な勉強法』(三笠書房>)、『新装版「分かりやすい表現」の技術』(文響社)、『心を動かすプレゼンの技術』(角川書店)、『「判断力」を強くする』(講談社)など著書多数。

「2020年 『頭のいい段取り すぐできるコツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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