門田先生の3Dプリンタ入門 何を作れるのか、どう役立つのか (ブルーバックス)
- 講談社 (2015年10月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062579384
作品紹介・あらすじ
本書は、3Dプリンタのしくみや用途、3Dプリンタの普及とともに盛り上がる「ものづくり」の現状などを解説し、「3Dプリンタで何を作れる?」「3Dプリンタは何の役に立つ?」といった素朴な疑問に答えるものです。
技術教育講座の准教授で、ものづくりのための市民工房「ファブラボ」のディレクターでもある著者ならではの視点で、海外における3Dプリンタへの取り組み方、3Dプリンタと学校教育の関係、3Dプリンタを中心とした近年の「ものづくり」ブームを冷静に俯瞰して紹介していきます。
感想・レビュー・書評
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知人から3DプリンタがAmazonで3〜4万程度で買えるようになっていると聞き、情報収集に読んでみた。個人向け3Dプリンタの多くは「熱溶解積層法」と呼ばれる方式。これに関する特許が切れたことで、多くのメーカーが参入し、価格破壊が起こった。そんなことが2010年代初め頃からあったようで、確かにその頃に3Dプリンタという言葉を聞くことが多かった気がする(なので、だいぶ周回遅れで調べている気がする)。
本書はそういった個人向け3Dプリンタに限らず、高価な業務用のものも含めて説明している。切削加工など既存のものづくりの技術についても。3Dプリンタは万能のものではなく、各手法の特性を考えて最適なものを選択する必要があるというのが、とてもわかりやすかった。
著者は工学系の研究者だが、高校教諭を勤めていたこと・ファブラボ運営に携わっていることからか、3Dプリンタを一般に広めよう、教育の現場へといった内容も多かった。
3Dプリンタをオープンソースで開発する「レップラップ・プロジェクト」というものをこの本で知った。3Dプリンタが自作できる、3Dプリンタの部品を3Dプリンタで作成できるという発想には驚いた。
国土地理院が日本全国の3D地図を公開している。このデータを使用すれば、3Dプリンタで立体的な地形図を出力できる。他にも3Dデータを公開しているという例は多い。
さらっと3Dプリンタについて知るとっかかりとして、いい本だった。なかなかに夢のある技術だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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閲覧新書 -
5、名前は聞くけれども、具体的に何がどうなっていて何ができるのかよくわかっていなかった3Dプリンタ。3Dプリンタにも色々な種類がある(樹脂や金属、食べ物(!)など)とか、今後の発展性とか、広く浅くではあるけど入門書としてとっつきやすく、読みやすかった。
個人的にはフードプリンタがめちゃ気になる。 -
貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784062579384 -
3Dプリンタの原理や構造、利用法を一般向けにやさしく解説。3Dプリンタでもりあがる「ものづくり」の現状や今後の展望もひと通り理解できる。
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請求記号 548.25/Ka 14
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自分用キーワード
積層造形技術 減算法/加算法 フードプリンタ 塑性加工 砥粒加工 光造形法 熱溶解積層法 PID制御 ファブラボ -
話題の3Dプリンタに関する一冊。
広く、浅く、限りある誌面で分かりやすく3Dプリンタに関して解説してあると感じました。
最後の部分では、教育にまで言及されており、STEM(Science , Technology , Engineering , Math)教育の重要性についても書かれており、STEM教育と3Dプリンタの相性の良さのようなものを十分に推測することが可能でした。
読了後は、地元のファブラボにも足を運んでみようかなと思うようになりました。
付箋は16枚付きました。