大清帝国 (講談社選書メチエ)

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著者 : 石橋崇雄
  • 講談社 (2000年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062581745

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大清帝国 (講談社選書メチエ)の感想・レビュー・書評

  •  「中国五千年の歴史」といわれるように、中国は長い歴史を持っているが、その中で最後の王朝といわれる「清朝」にのみスポットを当てた本である。女真族である満洲族の一小国が、あの大きな中華世界をのみこんだだけでなく、イスラムの世界をも取り込み、それまでの中国では最大の版図を築く。このときすでに満洲族、モンゴル族、漢族、チベット族、ウイグル族の五族による中国が形成される。いわゆる「五族協和」の原型ともいえる。

     中国においてはマイノリティといえる満洲族が政権を担うわけだから、他民族の扱いには大変な苦心をしたようだ。その一つの表れが「合璧文字」といわれる、一つの言葉に対して複数の異なる種類の文字を用いて表す方式だ。つまり避暑山荘正門の額などは、モンゴル、ウイグル、漢、チベット、満の五体合璧となっている。そうは言いながら、満洲族の習慣である辮髪を強制し、強い反発にあうと即座に撤回してみたり、中国の大半を占める漢族には受け入れがたい施策もあったようだ。

     清朝の歴代皇帝の中でも、第4代康熙帝、第5代雍正帝、第6代乾隆帝の時代が最も清朝が輝きを放った時代だと言われる。歴史的にも重要な事柄が集中しているようだ。西太后や溥儀らの事件も清朝の歴史全体を通してみればほんのちょっとしたことなのかもしれない。

     本書は前半のほとんどを女真(満洲)族が満洲の地で建国し、後に北京に進出し「清」として中国全土を支配するに至った清国の成立過程に費やしている。だから中国にいきなり満洲族の国家が誕生したわけではないことが納得できる。西太后のことなどはほとんど触れていないが、私はこれで満足できる。

     ただ、地図や年表がとても貧弱なため、別に資料を用意せざるを得ないので、これはもう少し配慮がほしかったところである。

  • 清朝だけを取り扱った本で、成り立ちから歴史、国の仕組みについて記載した本は数が少なく、更に言えば難解なもの(歴史的仮名遣いや史料原文そのまま掲載等)が多いのですが、その中でもこの本は比較的読みやすく、情報も豊富。

    重要な史料は日本語訳で掲載してくれているのがよかった(笑)

    本書は特に、ヌルハチ(初代)・ホンタイジ(二代)の、清朝のルーツおよび成り立ちについて詳細に書いている。
    初期~中期の内容が知りたいならおすすめ。

  • 少数の満州族が、なぜ漢族を支配出来たのか?
    まだ、わかりません。
    中国の王朝の中では、周の次に清が好きです。

  • 中国最後の王朝・清の誕生から中国全土の征服まで。
    満洲族の1小部族が諸部族を統一し、やがて漢族や蒙古族まで取り込み、部族集団から強大な国家へと成長する過程を描いています。
    漢族の持つ華夷秩序をいかにして克服したか?
    彼ら満洲族のアイデンティティーとは何か?
    これが隠れたテーマでもあり、ここからやがて満・漢・蒙・蔵・回を取り込んだ「中華民族」という概念が誕生し、現代まで続いています。

    著者は祖父・父・本人と三代続く清朝研究の家柄だそうですw

    ニン、トン♪

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