平泉 北方王国の夢 (講談社選書メチエ)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062585910

作品紹介・あらすじ

奥州藤原氏の政庁平泉館跡で発見された儀式・宴会用の大量のかわらけ。
金、馬、鷲羽の交易で得られた巨富。
紛争の調停者として所領支配を保障し、平和の実現をもって家臣団を統合する独自の安全保障体制――。
中国大陸までつながる交易網を築き、一宮二十二社制や真言密教など中央の神仏体系を拒否した奥州藤原氏は、列島に第三の勢力として君臨した。
北緯三十九度以北に華開いた、ヤマトともアズマとも異なるもうひとつの世界を明らかにし、歴史のなかの「東北」を問い直す。

感想・レビュー・書評

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  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99737927

  •  近年の相次ぐ遺跡・遺物発掘(2011年世界遺産登録)でその歴史像が塗り替えられつつある奥州藤原氏時代の平泉に関する概論書。平泉政権を「東北の地方政権」の枠を超えた「日本国」から相対的に独立した地域王権として位置付け、その独自の宗教秩序(国家鎮護の顕密体制の拒否)や北方・中国大陸との交易ネットワークの存在を明らかにしている。平泉・奥州藤原氏研究の最新成果を知る上で非常に有用である。

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著者プロフィール

一九五〇年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。現在、弘前大学教育学部教授。専攻は日本中世史。主な著書に、『平泉』(岩波新書)、『奥州藤原三代』(山川出版社)、共編著に『北の内海世界』『北の環日本海世界』(いずれも山川出版社)、『十和田湖が語る古代北奥の謎』(校倉書房)、『北の防御性集落と激動の時代』(同成社)がある。

「2014年 『平泉 北方王国の夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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