冬の紳士 (文庫コレクション大衆文学館 お 1-1)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062620062

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  • 堅実に描かれた大衆小説
    「近代的」意識はまだ死んでいない

  • 新橋の路地裏にあるバーにやって来る暗い目と温かい微笑を持つ男を常連達は「冬の紳士」と呼ぶ。冬の紳士は自暴自棄になった若い女性を救い自棄になっているその義兄に生活する術を教えるが冬の紳士自身、今までの自分は機械の一部品だったと感じ順調な家庭と仕事を捨てて新しい自分になるべく行動している人物だった。しかし妻や会社の人間を始め旧男爵の親族達はその考えがちっともわからず、気狂いとして精神病院に入院させようとしたり、警察に捜索願まで出す。自分自身により自分だけの自由を求めるのはいけない事なのかと問いかけをした作品。

  • 458夜

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著者プロフィール

大佛次郎
一八九七年横浜市生まれ。本名・野尻清彦。兄抱影は天文学者。東京帝大政治学科卒業後、鎌倉高等女学校の教師、外務省嘱託を経て、一九二三年関東大震災を機に文筆に専念。『鞍馬天狗』シリーズで急速に支持を得る。『パリ燃ゆ』『帰郷』『地霊』など歴史と社会に取材した作品も多い。六七年から死の直前まで朝日新聞で『天皇の世紀』を執筆。六四年に文化勲章受章。七三年没。生涯で五百匹の猫を世話したほどの猫好きでも知られる。横浜に大佛次郎記念館がある。

「2023年 『宗方姉妹』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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